映画『スノーデン』(ネタバレ)──日本人として知っておいたほうがいい内容も

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 日本では2017年1月に公開された『スノーデン』は、かつてアメリカ国家安全保障局(NSA)中央情報局(CIA)の局員だったエドワード・スノーデンが、2013年にNSAによる個人情報収集の手口などをメディアを通じて告発し、のちにロシアに亡命した事件をオリバー・ストーン監督、ジョセフ・ゴードン・レヴィット主演で映画化した作品です。なお主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、技術と民主主義の関係についての「対話を促進するのを助ける」ために今作の出演料を全額寄付することにした、とのことです。(Wikipedia「スノーデン(映画)」より)

 

 またスノーデンの恋人・リンゼイ役を『ダイバージェント』シリーズのシャイリーン・ウッドリーが演じていますが、個人的に『ダイバージェント』の印象が強すぎてトリス役が頭から抜けないです(笑)。

 

 

 他にはニコラス・ケイジ、『パシフィック・リム:アップライジング』のスコット・イーストウッド、『スタートレック』のスポック役やドラマ『ヒーローズ』のサイラー役で知られるザッカリー・クイントなどが出演しています。

 

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スノーデン事件についての印象

 

 スノーデンの告発・亡命については、当時「なんかすごいことになってるなぁ」とは思ったものの、どうしても“対岸の火事”という程度の印象で終わっていたことと、「監視されてるとはいっても、自分のような毒にも薬にもならない一市民にはあまり関係のない話だし、そもそも知られたら危険なことなんてないし…」といった認識で、一部の方々からみたら「このお花畑が!!」と叱られそうな呑気な感想しか持っていませんでした(笑)。というかそもそも「それを知ったからといってどうしろって言うんだよ……」というのが正直なところであり。。きっと大多数の方も同じ意見でしょう。

 

 

日本のインフラはアメリカに掌握されている?

 

 これは映画を見て初めて知ったことですが、スノーデンがDELLで働いていた頃に横田基地内にあるNSA関連の施設に出向していたときに「日本の通信システムの次は物的なインフラも乗っ取りにかかり、密かにプログラムを送電網やダム、病院などに忍び込ませ、もし日本が同盟国でなくなった日には、電力システムを停止させることができるマルウェアを仕込んだ」とのことです。

 

 

これは……ちょっとシャレにならないレベルの恐ろしいことですね…。

 

 

 日本は大国アメリカにずっと首根っこを掴まれた状態なんだろうとは常々感じていましたが、ここまでだったとは…。その掴んだ手に力を入れたら首が折れて即終わり、ってことっすか。。これは日本に限らずメキシコ、ドイツ、ブラジル、オーストリアなども含まれるそうですが、結局日本という国は、このシステムが出来る前から様々な方法で「こっちがその気ならいつでもやれんだぞ」というアメリカの圧によって常時詰んだ状態のまま成り立ってきた国なんでしょうね。。こんなん仕込まれてたら軍事力とか関係ねーじゃん、即自滅じゃん、って話なんですけど…。

 

 これはほんの数年前に実際に起こった事件であり、しかも本人が告発したときの映像ドキュメンタリーも公開されたあとの映画化ということで、「わざわざこれを見る意味があるのかな…」と思って全く気にしていなかったのですが、Netflixにあったので見てみたら意外?と良かったです。映画として良いかどうかはともかく、この事件のことを知っておく、という意味では見ておいて損はない作品だと思います。

 

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「エックスキースコア」とは

 

 この告発の肝になっている 「エックスキースコア(XKeyscore)」とは何かというと、

 

 

世界中の外国人に関するインターネット上のデータを検索・分析するために米国国家安全保障局(NSA)が使用する元極秘コンピュータ・システム (Wikipediaより)

 

 

 というものだそうです。また今作でザッカリー・クイントが演じた『ガーディアン』誌のグレン・グリーンウォルドによると、

 

 

NSAの下級分析官でさえ、裁判所の承認と監督なしに米国人とその他の人々の通話を検索し傍受することが許されており、下級分析官はXKeyscoreのようなシステムを使うと「電子メールであれ、電話での会話であれ、閲覧履歴であれ、Microsoft Word文書であれ、彼らの望むものは全て傍受することができる。そしてそれらを実行する際、裁判所を訪ねる必要も所属部署の上司の承認を得る必要もなかった── (Wikipediaより)

 

 

 のだそうです。うぅむ…。結局、自分みたいな「何でもないただの人」にとっては「あ、そうなの。怖いね」で終わりそうな話ですが、これがもし社会にたいして影響力のある人や有名人、権力を持った人となると話は別でしょうし、また「何でもないただの人」であっても、デモに参加するとか何かに対して抗議運動をするとかした場合、あっという間にマークされ、もし世の中の情勢が今のような平和な状況ではなくなったら、それだけで捕まってしまうことだって考えられるわけですね…。日本ではそういうことは(今のところは)なさそうだからこのスノーデンの事件もきっと“他人事”として見られていて反応が薄いのでしょう。

 

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最後のほうで本人が登場

 

 

 映画の終盤、ロシアでの公開インタビューのシーンで、途中からジョセフ・ゴードン・レヴィットと自然に入れ替わる形で本物のエドワード・スノーデンが登場します。顔の作りなどは全然似ていないのですが、ジョセフ・ゴードン・レヴィットがいかにスノーデンの表情などを研究して寄せてきているのかが改めてよく分かります。映画公開時のチラシを見たときにも「寄せてきてんなぁ(笑)」とは思いましたが、“憑依型”とは少し違うのかもしれませんけど“巧い”役者なのかな、という印象です。主演作では『50/50 フィフティ・フィフティ』『(500)日のサマー』などが好きですが、個人的には『メタルヘッド』の強烈なキャラもお気に入りです(笑)。

 

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