映画『ロスト・イン・トランスレーション』──マニックスのMV、そして『TOKYO-POP』へと遡るトーキョー異邦人物語

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90年代の『ロスト・イン・トランスレーション』?

 ところで、この『ロスト・イン・トランスレーション』を見たときに「あっ」と思った人が結構いるかもしれません。

 マニック・ストリート・プリーチャーズの’92年の1stアルバム『Generation Terrorists』に収録されていたシングル曲『Motorcycle Emptiness』(邦題は『享楽都市の孤独』)のMVとちょっと似ていることに…。渋谷スクランブル交差点、パチンコ屋、神社仏閣、雑踏、etc…

 もちろん、どちらも同じ「外国人の目に映る東京」ということで絵的に近いものが出てくるのも当然のことなので、純粋にその類似性を楽しんでいます。ってか両方とも大好きなので。

 

 

80年代の『ロスト・イン・トランスレーション』?

 さて、CMディレクター役でダイヤモンド☆ユカイ氏が出ていますが、同氏が主演した’88年の『TOKYO-POP』という映画はご存知でしょうか。

 自分の記憶が正しければ私は高校の時に見ているはずなので、おそらく公開翌年の89年となります。とか書くと歳がばれますが、どうやらソフィア・コッポラと同い年みたいです。89年に高3で、中学からの宝島読者でした。

 で、その『TOKYO-POP』という映画が「見ててちょっと恥ずかしくなる」のが半分、「だが……決して嫌いじゃないw」というのが半分、といった感じの、これぞ80年代後半(でもバブリーではない)といったような魅力に溢れている作品でして、当時これを見たときに自分が持っていた青臭さや純粋(笑)さ、都会への憧れ(なお翌年上京します)などが恥ずかしさと共に思い出されてすごくイイのです。胸の奥のほうがチクチクするような青春時代の思い出…とでも言いますか(笑)。

 

 この『TOKYO-POP』も、外国人と東京(そして音楽)の組み合わせという点では上のマニックスのPVと同じですが、こちらは映画なので「東京にやってきて言葉は通じず、文化の違いにも戸惑う外国人」という共通した部分(?)もあり、80年代版『ロスト・イン・トランスレーション』として見てみるのも面白いかも。…ってそれはさすがに言い過ぎだとは思いますが(笑)。

 何にしても『TOKYO-POP』の主人公が15年後、感じのよくないCMディレクター役で「高いだよ~、響」とか言ってるというのはなかなかに感慨深いものがあります。

 

 なお、YouTubeに映画をまるごとUPしている人がいるようですが、グッとこらえて私は見ていません。予告編だけどうぞ。

 

 

 たしかこの映画には、ホコ天のシーンで主人公のウエンディが話しかけるも、車のドアミラーで髪の毛のツンツン具合をチェックしたまま完全シカトする役でJUN SKY WALKER(S)が出ていたりします(笑)。

 今回気になって調べてみたら、Wikipediaに『TOKYO-POP』の項目が存在したことと、YouTubeに予告編などの動画がUPされていることに猛烈に感動しました(笑)。いやー、めちゃめちゃ見たい………。

 

 以上、『ロスト・イン・トランスレーション』とそこへ繋がる(ホントかよw)過去の『ロスト・イン・トランスレーション』的作品の感想でした。

 『TOKYO-POP』から30年、『ロスト・イン・トランスレーション』から15年、そろそろ新しい「東京の中の外国人」を描いた面白い映画が見たいところです。

 

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