映画館でチラシを見て気にはなったものの結局観ずじまいだったこの『移動都市/モータル・エンジン』。
Netflixやamazon primeでリストに入れていたままだったのですが、今回ようやくの鑑賞となりました。
ちなみにこれを見た前日に『タイムトラベラー』という映画を見ていたのですが、なかなかのがっかり作だったのでレビューを書く気にもならず、気を取り直して次に選んだのがこちらだったのでした(笑)。もしこれが今イチだったとしても『タイムトラベラー』よりはマシだろうということで……
で、どうだったかというと。。。
うーむ。。。微妙…(笑)
チラシや予告編などから連想される、近未来ディストピアな世界観とスチームパンク的な造形の数々。
ピーター・ジャクソンをはじめとした『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『ホビット』シリーズの製作スタッフによる作品ということ。
そして『マトリックス』シリーズや『Vフォー・ヴェンデッタ』のヒューゴ・ウィーヴィングが出演しているということで、個人的には期待できる要素が多そうに感じたこの作品なのですが…。
実際、映像面に関しては『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズを作った人たちならではの、冒険小説の壮大な世界を見事に映像化した素晴らしさを堪能できますが、舞台設定の壮大さに対してキャラクターの設定や扱いが雑というか、全体的に対象年齢もやや低めの映画なのかなぁ、という感想となりました。
というわけで、その辺についてグチグチを書いていこうと思います(笑)。
序盤はイケてた
映画のタイトル『Mortal Engines』が表示されるまでの展開はなかなか良かったと思います。
わずか60分で文明を荒廃させた最終戦争の後、残された西方の人類は移動型の都市を作り出したが、それは他の都市を駆逐し「捕食」して奪うことで生きてゆくというものだった。そんな弱肉強食の世界となった未来のヨーロッパを巨大な移動都市『ロンドン』が支配していた──
移動都市………既視感という言葉は頭から切り離しましょう(笑)。
機械や武器、乗り物などが銅(カッパー)で作られていて、蒸気機関のようなものを動力としている所謂「スチームパンク」的な造形。好きな人にはたまらない世界観だと思いますが、胸を張ってスチームパンクと言ってしまうにはちょっと詰めが甘いというか…。
もしそうならシュコーシュコーと空気を送るアコーディオン状のあれ(単語が出てこない…w)とか、ゼンマイ仕掛け風のガジェットが出てきてほしいところなんですけど、この映画の世界観を象徴するようなブツが移動都市以外になくて「うはww カッケェ〜! それ超欲しい!」と思わせるような武器や小道具なんかが出てこないんですよね。
それに飛行艇とか戦闘機?が何の動力で動いているのかが全くの謎なんですよね。あんな浮き方や飛び方は反重力装置によるものとしか思えません(笑)。
まぁ別にいいんですけど。
移動都市「ロンドン」は正面に大きなユニオンジャックのペイントが施されていたり、最上部にはセントポール大聖堂やビッグ・ベン、大英博物館など「現実のロンドン」に実在する建物が、特徴はそのままにミニチュア化されて建てられているのがおとぎ話っぽくて良かったです。こういうところはいいと思いました。全くもって嫌いじゃないです。
また庭園なども一丁前にこしらえてあって、そこを小さな車なんかも走ってたりするのがなかなかカワイイのですが、でも移動都市「ロンドン」のスケール感と、建物や人の縮尺なんかを考えるとやっぱりサイズの辻褄が合わなくね?w と思ってしまったりもしたのでした。
んなこといちいち気にすんなよってな話です。ついでに言ってみただけです(笑)。
問題はそこじゃないんです。
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