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【Netflix】『マニアック』第3話~第4話 【ネタバレ&伏線の解説と考察】

投稿日:2018年10月20日

 

 2018年921日にNetflixcで全世界同時配信されたドラマシリーズ『マニアック』の、その時点ごとの登場人物紹介と見落としがちなポイント、その他考察と補足説明などを2話ずつに分けて書いています。全体のあらすじや物語の舞台設定については第1話〜第2話の解説をご参照ください。

 

【Netflix】『マニアック』第1話~第2話 【ネタバレ&伏線の解説と考察】

   2018年9月21日にNetflixcで全世界同時配信されたドラマシリーズ『マニアック』。監督はキャリー ...

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第3話:人生最悪の日

 

内容

薬を飲まなかったオーウェンと、薬を過去に何度も服用したことがバレたアニーが、ムラモト博士に呼び出される

ムラモト博士に問いつめられ、オーウェンは7ヶ月前の出来事を思い返す。また薬を飲まされたオーウェンが見た過去のトラウマは、アニーに語るオーウェンの言葉によって判明する

アニーに問い質すムラモト博士が突然机に突っ伏し、そのまま死亡する

本来であれば2人は実験から外されるところだが、こっそり書類を移し換えてそのまま実験を継続する

フジタ博士がムラモト博士の引き継ぎとして、ガーティーの開発者だったジェームズ・マントルレイ博士を呼び戻す

ジェームズ博士の指揮のもと、Bフェーズの実験が始まる

 

主な登場人物

オーウェン・ミルグリム

薬を飲まなかったが、後のムラモト博士の問い質しによって過去のトラウマが判明する

アニー・ランズバーグ

オーウェンと共に被験者として不適切と判断されるが、書類を移し換えて実験を継続する

 

ロバート・ムラモト博士

A錠とC錠を混ぜて常用していたことの副作用により死亡する。怒ると関西弁になる

アズミ・フジタ博士

ムラモト博士の引き継ぎとして、かつてここでガーティーの開発に携わったジェームズ・マントルレイ博士を呼び戻すよう社長に直訴する。日本語が少したどたどしい

ジェームズ・マントルレイ博士

ムラモト博士が亡くなったことで急遽施設に呼び戻される。倒錯した性癖を持っており、実はカツラを着用している

GRTA(ガーティー)

ジェームズ博士が主になって開発したAI。女性であり、ムラモト博士の死を悼み、涙する

ネバーディーン・バイオテック社の社長

77階にてブラウン管のテレビ越しに社員と会話をする。社員に対しての日本語が独り言のような敬語

 

ポイントと考察

 

7ヶ月前のジェドとアデレードの婚約パーティで、ジェドはオーウェンが統合失調症であることを悪用し、オーウェンがやったこととしてFBI長官や市長への脅迫話を持ち出し、自身のセクハラ疑惑もこれと同様、誰かにはめられたことだとオーウェンに思わせようとする。また、このときジェドはオーウェンに「精神病院に送られるぜ」と言う。

このFBI長官や市長への脅迫が現実なのか、それともオーウェンの妄想なのか最終話の後半部分、アニーとの会話で語られる

 

オーウェンのトラウマは、学生時代に片思いしていたオリヴィアとのことだった

オリヴィアに歴史のテスト前に勉強を教えてと頼まれたが、図書館に行く途中で初めてグリムソンに会う(グリムソンはオーウェンが見る幻覚として現れる人物)。

そしてグリムソンは「オリヴィアに気をつけろ」「親が金で自分に気があるふりをさせた」と言い、オーウェンも彼女はスパイだと考えるようになってしまう(オリヴィアは実在する女性)。またこのときのグリムゾン(幻覚)との会話を兄たちに聞かれてしまい、彼らはオーウェンをあざ笑う

このオリヴィアとの出来事と「(オリヴィアと結婚し)7人の子に恵まれる」という設定は第8話に登場

またアニーとエリーが事故に遭ったときのトレーラーの運転手の名前は“グレッグ・FUN・ナズランド”ということが判明。この名前は第4話・第7話でも登場

 

ムラモト博士の机の引き出しに入っていた銀紙で包まれたものは「カビの生えた大福」(たぶん)で、アニーはそれを見て引き出しに戻したが、翌日アズミが引き出しを開けたとき引き出しの中にその銀紙の包みは入っていなかった。そしてジェームズがやってきてその机に座ったとき、なぜか机の上にその銀紙の包みが置いてあり、ジェームズはそれを見て顔をしかめ、引き出しに戻す。この一連の描写に何の意味があるのかは全くの不明w

 

 

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第4話:セバスチャン毛皮店

 

内容

B錠を飲んだ後、アニーとオーウェンは80年代の世界へ。そこでは2人は夫婦であり、この実験の中で同じ体験を共有する

看護師のリンダが担当していた胃がん患者のナンシー・ウォルトン(ナン)が亡くなり、死の間際に飼っていたキツネザルのウェンディを絶縁中の娘に届けてほしいと頼まれるが、セバスチャン毛皮店の親子にウェンディを盗まれてしまう。

さらわれたウェンディを救出し、ナンの娘ポーラに届ける

 

主な登場人物

ブルース・マリーノ(オーウェン)

妻リンダと3人の子どもとともに郊外の一軒家に暮らす男

リンダ・マリーノ(アニー)

ブルースの妻で看護師。担当していた患者の遺言を果たすべく、キツネザルのウェンディを救出しようとする

ポーラ・ナズランド

ナンの娘で、男児を身籠っている。母親ナンとは絶縁状態

 

ポイント&考察

 

ここから第9話まで、薬による作用で脳内世界の物語が展開される

 

Bフェーズの実験で服用する錠剤「B」は、脳の中に隠れている記憶を探し出し、心の迷路と壁を破る作用を持っている

 

80年代の世界でオーウェン(ブルース)が読んでいるのはグレタ・マントルレイ博士の『彼女を見なさい』という本

またグレタ博士によるリスナー相談型のラジオ番組をブルースが車の中で聴いている

 

第1話と同様に、オーウェンがグレタ博士のファンであることは第5話、第10話で繋がってくる

 

ブルースが着ているフットボールシャツの背番号は被験者ナンバーと同じ「1」で、名前は「MOON」である

「月」はこの後の実験で体験する1940年代の屋敷や、アニーがエルフとして旅をする第7〜8話の世界で象徴的に登場する

 

リンダ(アニー)が事の顛末を語り、「なぜ黙ってた」と返すブルースに言う「大失敗したからよ」「いつもそう」という台詞は、第7話と繋がってくる

 

ナンと同室だったハリエットにアニーが読み聞かせている本は『ドン・キホーテ』

 

またハリエットが「ナンのベッドが空なのがうれしい」と言った理由は「彼女が死んだからではなく、私が死ななかったから」

 

病院でリンダに質問するNY魚類野生生物局のロペスに「警察ですか?」と聞くと「権限に大した違いはありません」という返答。同様のやり取りは毛皮店での銃撃戦のほか、第1話でアニーが粗大ゴミを漁っている場面でも登場する

 

ブルースが読んでいる本にオリヴィアの写真と「オリヴィア・メドウズ あなたの感情の幽霊」というキャプション。写真のオリヴィアの服にはフクロウのプリント。フクロウとオリヴィアの組み合わせは第5話でも登場。また、ブルースがその部分の本を読んでいるその横を、アニーとエリーが事故に遭ったときのトレーラーが猛スピードで通り過ぎる

 

ナンがポーラに送った手紙「サルは大型車や重機を運転できない」「あなたを産んだ私の過ちを繰り返さないで」という内容については以下を参照

 

ポーラのお腹にいる子どもの名前はグレッグ・FUN・ナズランド。「FUN」は「Fuck U Nan」からきている

 

 なぜ80年代なのか?

アニーは「事故を起こした男(グレッグ)がこの世に生まれてこなければよかったのに」と思っていたため、グレッグの出生を否定したいという意識が今回の設定(80年代、娘に子を産ませたくないナンの存在)を作ったと思われます。

また、母親との関係や、事故で妹が死んだが自分は生きていることへの喜び(助かったという喜び)と罪悪感との間で苦しんでいることが、自分以外の別の人物に投影されて出てきているものと思われます。

そしてオーウェンは「オリヴィアは現実には存在しない」と思いたい意識(第3話でもオリヴィアについて「これは現実じゃない」と自分に言い聞かせていたことが語られている)が投影されているものと思われます。

 

 

 

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三崎町三丁目通信の主筆・Kです(個人運営ですが)。映画の感想を中心に、趣味で続けているスペイン語学習(DELE A2取得で止まっています)と最近始めた英語学習のことなどを書いています。本業はフリーランスのグラフィック&エディトリアルデザイナー。びっくりするくらい将棋が弱いです。

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