【長い友情の終わり】映画『TENET テネット』その②──スタルスク12での戦闘シーンの検証と考察など【ニールの正体】

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その他の確認ポイント

 これは書かなくても見た方は気付いているかと思いますが、

映画の全体を通してカメラが逆行状態の視点で捉えているときはBGMが逆再生

 

 となっていますので、この戦闘シーンでそれぞれの部隊が付けている腕章の色を確認しようと画面を凝視しなくても、

BGMが普通に再生されていれば今カメラが捉えているのは赤の順行チーム

BGMが逆再生なら今カメラが捉えているのは青の逆行チーム

 であることがすぐに分かります。また戦場で使用される武器や爆発についても、

BGMが通常再生されているときに逆再生で爆発している場合、それは逆行武器によるもの(例:地雷の一部、主人公がビルから落ちてきた破片にぶつかりそうになったときの爆発など※敵味方問わず)

BGMが逆再生されているときに逆再生で爆発している場合、それは順行武器によるもの(例:地雷の一部、ホイーラーが間一髪で逃げたビルの壁の爆発/※こちらも敵味方問わず)

 

ニールについての確認ポイント

 順行チームがミッションを開始したシーンのすぐあとに逆行チームがミッションを開始する時のシーンが続きました。(しつこいようですがこのふたつの「ミッション開始のシーン」は同時刻ではなく、お互いのスタートとゴールは真逆です)

 この逆行チームのミッション開始シーンで、ホイーラーが「衝撃波が来る」と警告する場面、爆風が吹き上げてくる穴のところをよく見てみるとニールが乗っている車両がちゃんと見えます。

 ですがホイーラーと同様、青いコンテナの中に元々のニールが乗っていますので、

ニールはタイマーが0:00の時点でこの場所に同時にふたり(生きて)存在している

 ことになります。ひとりはこれから地上に降り立つ青コンテナの中の逆行ニールで、もうひとりは主人公とアイブスを助け出す車の中にいる順行ニールです。

 

 まぁ正確に言えば「逆行している時点で世界のどこかに必ずもうひとりの順行状態の自分がいる」ことになるのでしょうが…

 

 また逆行チームがミッションの前半で(順行チームにとっては後半)ビルを爆破させる地点へ向かう途中、順行武器の地雷と逆行武器の地雷の両方に苦しめられるシーンがありました。

 ここで一台の車が猛スピードで逆向きに通り過ぎますが、これはニールが運転している車です。先の動画を見ればよく解りますが、この車を運転しているのは順行状態になったニールですのでここでは逆再生の動きとなっています。(このときは逆行チーム視点の描写だったので)

主人公とアイブス、そしてニールの行動フロー

 ここで主人公とアイブスの順行チームのふたりと、逆行チームのニールの3人によるミッションでの行動の流れを映画の順番で見ていきます。(もし前後している箇所があったらすみません)

またミッション開始〜序盤は割愛します。

 

・主人公(順行)が上空にセイター部隊のヘリが飛んでいるのを見たときのタイマーは6:38

 

・ニールが建物の壁が爆破することを察知(飛び散った壁の破片が動いていたため)してホイーラーに「逃げろ!」と言う。ホイーラーは間一髪逃げ出したが部隊のひとりが爆発に巻き込まれる。
※ニールたちにとって逆再生の爆発なのでこれは順行武器によるもの

 

・主人公とアイブスが入り口の近くまで到達した時点でのタイマーは5:16

※ビルの爆破は順行・逆行両部隊の時計がちょうど5:00になったときに、両部隊によって行われる。順行と逆行のお互いの部隊が重なって同じ攻撃を仕掛けるポイントがタイマーの半分である5:00で、それ以降は両部隊はそれぞれの(時間の)進行方向で撤退することになる

・5:00ちょうどに両部隊が同時に攻撃してビルを爆破。このときビルの上部と下部とで順行・逆行の爆発をしていることから、両方の同時攻撃によってビルが爆破・倒壊したことが分かる

 

・セイターの部隊の一人(ボルコフ)がヘリから降りてきて地下入り口に爆弾のトラップをしかけ、中へ入っていくのをニールが目撃する

※ニールの視点では、この男がトンネルの中から出てきて入り口にトラップを仕掛け、ロープでヘリに上がってヘリが逆再生で去っていったので、この男は順行状態であることが分かる

・地下への入り口が塞がれたことを知ったニールが作戦から外れ、セイターの部隊が使用している回転ドア(居住区の中にある円形の広場の中心に出入り口がある)へと向かう。このときのタイマーは5:09

 

・セイター部隊の車に追いかけられつつ(運転しているのはニール)主人公とアイブスが地下トンネルに入る。その直後に入り口が爆発し脱出経路を失う

 

・主人公とアイブス、アルゴリズムのある場所へ辿り着く。時計のタイマーは4:04で、時限爆弾のタイマーとほぼ同じ

 

・格子扉の向こうに味方がひとり死んでいるのが見える。主人公はその男のリュックにオペラ劇場で自分を助けた男が付けていたものと同じストラップが付けてあるのを見つける

 

・扉を開けようとしたところで扉の中にいたセイター部隊の男(ボルコフ)が発砲。これがアイブスのヘルメットに被弾し、その衝撃でアイブスは気絶して転倒する。その後セイターが電話を通じて主人公と話す

 

・ニールが回転ドアの側まで辿り着く。検証窓越しに自分が逆向きで階段を昇って地上へ出て行くのを確認する

※逆行状態のニールが逆向きで地上へ向かう自分を見たので、回転ドアから出てきたニールは順行であることが分かる

・回転ドアから出て地上へ上がったニールはセイター部隊の車両(迷彩模様)に乗り、主人公とアイブスが地下への入り口に入るのを止めようとする

※このニールは順行なので、これ以降の「車に乗ったニール」の動き方は主人公と同じ順行である

・セイターの部下・ボルコフは命令に従って主人公の頭を撃ち抜こうとするが、そのとき死んでいた仲間の男(ニール)が逆向きに立ち上がり主人公の前に立って身代わりに撃たれる。その直後に逆行ニールは扉を開け、主人公とアイブスが扉の中へ入るまで扉を手で支えている。ふたりが中へ入ったあと、逆行ニールは逆再生で去っていく

 


 

→この逆行ニールの行動を、逆行の視点で説明するとこうなります。(なおこのシーンの逆行視点での描写は映画内にはありません)

・ニールが地下の格子扉へ向かう。主人公とアイブスは扉の中にいる

・ニールが扉を開ける。その直後にアイブスが外へ出て気絶する(逆再生なので)

・ニールは扉が閉まらないように手で支えている。その間に主人公が外へ出る(逆再生なので)

・ニールは扉を閉める(扉はロックされる)

・ニールがボルコフに撃たれて死ぬ

 ここでもニールはこの場所に二人存在していることになります。

(ひとりは地下で撃ち殺される逆行のニール、もうひとりは車で爆発地点に向かって走っている順行のニール)

 


 
 
(行動フローに戻ります)
 
・逆行部隊が地雷を避けながら5:00のビル爆破地点へ向かって進んでいる中を、車に乗ったニール(順行)が爆発地点の真上へ向かう。乗っているのが敵の車なので味方の部隊(逆行チーム)に攻撃されまくっている

 

・ボルコフと主人公がもみ合う中、意識を取り戻したアイブスがボルコフを撃つ。アイブスが扉の中に入ったのを見て逆行のニールが出て行く

 

・アルゴリズムを奪還するも、セイターが死んで爆発まであとわずかとなり、万事休すかと思われたときに上の風穴からロープが降りてくる。上ではニールが爆発の瞬間に車を走らせ、降ろしたロープの先に二人がいることを確認して歓声を上げる。

 

・地上でアイブスがアルゴリズムを分割し、主人公とニールに渡してそれぞれ隠すよう命じる

 

・ひとり去ってゆくアイブスをニールが呼び止め「鍵を開けられるのは僕だけだろ?」と聞く

 

・アイブスは「君は名人だ」と返し、ニールは主人公に「ほらね」「また過去を作る」と言いアイブスの元へ行こうとする

 

・背中を向けたニールのリュックにあのストラップが付いていることに主人公が気付く

 

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