イタコ芸ここに極まれり
前作では現実世界からやって来たのがみんな高校生だったので、陰キャだろうが陽キャだろうがジュマンジ世界のキャラクターはとにかく彼らより若い高校生という「中の人」を多少大袈裟に演じてみせるだけで十分面白かったのですが(シープレーン/アレックス=ニック・ジョナスを除いて)今回は新キャラの爺さんたちもジュマンジ世界に入り、さらにはキャラチェンジもあったりなんかしてジュマンジ世界でのキャラクターを演じた俳優陣の多くは複数のイタコ芸を披露することになりました。
ある意味いつものスキルを発揮しているだけとも言えるジャック・ブラック以外は、今回もみんな巧いな~なんて思って見ていたのですが、とりわけ“マウス”役のケヴィン・ハートと、新キャラであるミン役のアジア系女優・オークワフィナの2人が演じたエディ(ダニー・デヴィート)とマイロ(ダニー・グローヴァー)の爺さんコンビのイタコ芸は素晴らしいのひと言でした。
おそらくダニー・デヴィートとダニー・グローヴァーが、現実世界でエディとマイロを演じるにあたってある程度特徴のある話し方や所作をキャラ付けしていて、その特徴をジュマンジ世界の3人(ドウェイン・ジョンソンを含めて)が踏襲することでキャラに成りきっていたのだと思いますが、ケヴィン・ハートが演じるマイロとオークワフィナがキャラチェンジ後に演じたエディは、本当に中身があの爺さん2人に思えてくる見事さでした。
オークワフィナは最初に演じたスペンサーのキャラと比べて、猫背具合や首が前に出ている立ち姿、そして歩き方までも年寄りっぽく見えるように演じ分けていてさらに巧いなぁと思いました。
前作ではあまりにもひどすぎたスペンサーとマーサのキスシーン(笑)が今回は普通に出来てたんで
おーおー盛り上がっちゃってまぁw
なんて微笑ましく見ていたら、すかさずエディに爺さんらしい空気の読めなさで止められてたのも笑えました(笑)。エディ爺さんは主人公キャラのブレイブストーンから盗賊キャラのミンにチェンジしてさらにエディ感が増して良かったのですが、マイロ爺さんはキャラチェンジで馬になってしまったのでイタコ芸の面白さが半分減ったのは、設定上仕方がないこととはいえ、ちょっと勿体なくも感じました(笑)。
↓で、こちらが前作でのキスシーン。いやだから何をどうやったらそこまで的を外せるんだよ、とw しかも思いっきり的を外してるくせに舌は入れようとする積極性ww
初代『ジュマンジ』(1995)との絡み
前作『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』と繋がりがあるシーンが多いのは当然のことながら、ロビン・ウィリアムズ主演で子役時代のキルスティン・ダンストも主人公のひとりで出演している第一作の『ジュマンジ』(1995)と関係する場面もちょっとあったりしました。
『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』でも20年前にジュマンジ世界に入ってしまったアレックスが拠点としていた場所が『ジュマンジ』第一作の主人公、アラン・パリッシュが過ごしていた場所──という設定になっていたりもしましたが、今作では現実世界のほうで初代『ジュマンジ』との絡みが出てきます。
初代『ジュマンジ』とは時代もゲームの設定も違うので(昔の「ジュマンジ」はボードゲームで現実世界にゲームの内容が投影される)前作や今作の世界に絡めるのはなかなか難しいものがありますが、こういう形で繋げてくるのはなるほどね~という感じでした。
でもラストであんな展開にしちゃったら続編を作るのが難しくならないか? という気もしてきます。。あのダチョウたちはどうすんだよw
ジュマンジ世界に残ったマイロが人間ではなく馬であるという点は、さらなる続編の可能性を考えたときに非常に使い勝手の良い設定だと思うので、もし次があるのなら絶対出てくるでしょうねw
前作『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』との絡み
前作と絡めてくる場面はたくさんあるので挙げたらきりがないのかもしれませんが、比較的目立たない箇所も含めていくつか書き出してみます。
うぅむ。。この辺もまぁ面白いんだけど……それにゲームってそういうものなのかもしれないけど………
死に方が何気にグロいのが気になるんだよなぁ……
これがB級サメ映画(笑)とかだったら見る側も初めから「そういう映画」だと分かってるからいいのかもしれませんけど、こういう子どもも普通に見るようなタイプの映画で命を軽く扱う描写が笑いとして描かれるのは正直あまりいい傾向とは思えないような。。。一応前作ではスペンサーとフリッジとの会話で「現実世界では命はひとつだけだ」といったような会話が取ってつけたようにあてがってありましたけど。
こういうのって一回見ただけで洗脳されることはないのかもしれないけど、何度もこういった描写を(しかも映画の中で「良い人」たちが普通にそれを受け入れているのを)見させられたら子どもは「あ、それでいいんだー」と少しずつ潜在意識に刷り込まれていくんじゃないかと思うんですよねぇ…。
まぁわざとやってるんでしょうけど。
……と、楽しくない部分に触れてしまったので引き返します(笑)。
いやだからその説明シーンの映像をお前らはどういうふうにして見てるんだよと(笑)。
このドヤ顔で水からあがってくるシーンをノリノリのBGM&スローモーションで見せる場面って『ワイスピ』シリーズや『アクアマン』とかでもあったりしますが、ハリウッドの人たちはホント好きなんだなぁw
あと『ベイウォッチ』とかでもやってますけど完全に笑わせるためにやってますよねw
だからなんでその曲なんだっつーのw
あと内容とは全く関係ありませんが、最初のほうでもちらっと書いたように前作から続投しているスペンサーのお母さんが美人で個人的にちょっと気になったので調べてみました(笑)。
前作と今作のWikipediaの項目には、日本語版・英語版ともにクレジットがなかったのでNetflixで前作をもう一回見てエンディングに出ていた名前でWikipediaを見てようやく発見。
マリン・ヒンクルさんというそうなのですが、思ったよりお年を召されているようで現在55歳。私が見たことのある映画の中だと、スペイン発の大ヒットホラー・シリーズ『REC/レック』のハリウッド・リメイク作『REC:レック/ザ・クアランティン』で、小さい女の子ブリアナ(オリジナルではジェニフェル)ちゃんのお母さん役で出ていたようです。そういえばそんな顔だったかも。
そしていつも勝手(笑)にお世話になっているインターネット・ムービー・データベース(IMDB)で他の出演作の画像を見てみたら、顔の感じがだいぶ『ジュマンジ』シリーズでの印象と違ってて「あ、調べないほうがよかったかも」と軽く後悔しました(笑)。ま、誰得だよっていう情報ですけどw
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