前作『アイアン・スカイ』のレビューを書いてほどなく、続編となるこの『アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲』を見たのですが、正直なところ続編にはあまり期待はしていませんでした(笑)。
とはいえ予告編やチラシなどを見た感じだと、物語的にはかなり危なっかしい雰囲気がプンプンするものの(まとまりがなさそう、という意味で)、オカルトや都市伝説好きには興味をそそられる要素がてんこ盛り(笑)のようだったので「そっち方面」のネタがどう使われているのかについてはかなり気になっていました。
で、実際見てみてどうだったかというと……
うぅむ……。
予告編で見たものやチラシの文言から連想していたものとはずいぶん違っていて、なんだかなという感じ。。
ですがそのかわり、
「何も考えずただ笑いたい」というだけなら結構楽しめる作品
ではあったように思います。それでいいのか、という気もしますが(笑)。
今回はひかりTVの48時間レンタル(599円)で見たのですが、ひかりTVやamazon、さらにはインターネット・ムービー・データベースなどの評価がどれもだいたい5段階中の3くらいになっているのも納得といった感じです。(ちなみに前作は5段階中の3.5~4くらい)
とりあえず笑わせられる要素は思っていたよりもだいぶ多いので、酒でも飲みながらバカバカしさを楽しむだけでいいのなら悪くはないです。
一本の映画として前作のレベルを期待してしまうと、今作はストーリーは大雑把で展開も無理あり過ぎ、そして短い時間の中にいろんな要素を詰め込み過ぎたせいか、ひとつの物語としてまとまっていなくてバタバタと落ち着きのない印象なのは否めません。前作は内容こそ荒唐無稽ではあったものの、構成や展開自体はしっかりしていましたし。
やっぱり前作でやることは全部やって出し尽くした、ってことなんですかね。一部のキャラや場所などが脇役的に登場するだけで、ほとんど前作と関係ない話になっちゃってるし。。
でも笑えるところは盛りだくさん
残念だったところはひとまず置いといて(笑)、純粋に笑えた箇所やオカルト絡みのネタでニヤリとさせられた箇所目を向けていこうと思います。
オープニング
まずはオープニング。これは前作のラストから続く流れとなっていて「あれ、結構面白そうじゃね?w」と期待させられる、なかなかいい掴みとなっていました。
という前作のエンディングのあと、ホワイトハウスでこの惨状を嘆く大統領(いやお前のせいだろw)が護衛とともにヘリコプターで脱出。向かった先はなんと南極で(ヘリで南極まで行ったんかいw)そこにあった謎の施設への入り口は閉ざされていたが、ここで大統領がシェイプシフト! すると爬虫類のような手に変わり、その手をかざすことで扉が開いて中へ入っていくのでした。
大統領……お前レプだったんかい!w
ここで当たり前のように「南極に地下世界への入り口がある」という設定が出てきますが、これはオカルト界隈では割と有名なだったりしますので、知らない方はネットでちょっと調べてみるとよいかと思います。ナチスと南極についてやハイジャンプ作戦など、いろいろと出てきて面白いです。
現在、南極は世界各国の軍隊によって厳重に見張られていて一般人が立ち入ることができないことなども非常に怪しいところです。というか怪しさしかない、という感じですね(笑)。
そして南極のみならず北極も同様に怪しいようです。15世紀に作られた、北極を中心としたかなり精巧な世界地図(形はずいぶん違うが日本もちゃんとある)には北極に大陸があることが確認できますし、南極点と北極点の上空を飛行した人として有名なアメリカのリチャード・バード少将が北極で体験したという不思議な話は、まさに地球内部の地下世界の存在を示しているものに他なりません。
地下世界へのポータルは南極・北極のほか、チベットのどこかやシャスタ山のふもとなど複数あると言われており、この辺の話はオカルト界隈のみならずスピリチュアル界隈でもよく見聞きする定番の話題のひとつです。
個人的には宇宙に数多く存在するとされる地球外生命体についてよりも、地球空洞説と地球の内部・インナーアースに存在する世界(アガルタ、シャンバラなど)であったり、かつて地球に存在したムー大陸とレムリア大陸(この2つは同じとする説もあるみたい)の文明などのほうが興味があります。ちなみにレムリア水晶も持ってます(笑)。
レムリアはアガルタやシャンバラと繋がりがあるというか、大陸が沈没したときに助けられたレムリア人が地下世界へ逃れたという話もあるようですし、地下世界がポータルとなって宇宙もしくは別の次元と繋がっている、なんて説もあるので全てを別々に捉えるのはちょっと違うのかもしれませんね。
バックに流れる歌とレプの支配層たち
そしてオープニングをさらに面白くしているのが、バックに流れる歌の歌詞です。
地球の者よ
聖杯を受け継ぐ者よ
なぜいつまでも殺し合うのか神に救いを求めるがいい
破壊と疫病をもたらす者よ
平和ではなく戦争に明け暮れ
繁栄よりも苦難を選ぶ地球を救わねば
それでも まだ神に従うのか
最後に人類に未来はあるのか
触れたもの全てが朽ち果てる地球を救わねば
お前は殺す 世界と自然とを
母なる地球は その姿を変えた
人間というガンを切除しなくては生きるために大地を殺す者よ
高くそびえる摩天楼を建て
生殖を行い 繁栄する者よホモ・サピエンスよ 聞くがよい
お前たちは終わりだ
泣きわめくがいい我々は街を破壊し この星を救う
地球という惑星を浄化するのだ人類はただの疫病 進化の面汚し
我らが再び支配者となる地球を救うために
地球をいま一度
グレード・アゲイン
なんだかずいぶん物騒な歌詞で、地下に入って行く大統領と書斎にいる男(コサックダンスでプーチンと判明w)の謎行動(笑)を見つつ、何となく歌詞を目で追ってて「何じゃこの歌はw」と気になった次第です。
誰目線の歌詞だよw
と思ったらどうやらレプティリアン側の目線による歌のようですね。
いやいや(映画の設定では)お前らが人類を作ったくせに「ただの疫病」「進化の面汚し」扱いはねぇだろw
そもそも「地球を救わねば」って言ってるお前らが核戦争を起こしたんだろうがw
最後に「グレート・アゲイン」というフレーズが出てきますが、この後のシーンでプーチンもサッチャーもローマ法王も金正恩も、さらにはスターリンもヒトラーも毛沢東もチンギス・ハーンもビン・ラディンもみ〜んなレプであることが判明(笑)。また政治家などの支配者のみならず、スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグもレプらしいです(笑)。
あ、と言ってもエンドクレジットでは「VRIL PRESIDENT」「VRIL VLADIMIR PUTIN」などという表記なので、あくまでもヴリルの誰それであって実在する誰かのことではありません、っていうことなのでしょう(笑)。……ってそんなこといちいち説明する必要もないかw
イギリス王室の面々がいないところなどは逆に忖度を疑いたくなるのと(笑)、プーチンは一応オカルト界隈ではレプ勢力と戦う側だとされているはず(それと光の勢力かどうかは関係なく)ですが……はたしてこの編成でよいのでしょうか(笑)。
そして件の「グレート・アゲイン」の元ネタとなるドナルド・トランプもこの中にいないというのも興味深いです。まぁ…そうですよね。
comment