映画『ダイバージェント』シリーズ①──5つの派閥には五行思想のような相関性はなし

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その後飛躍したサブキャラたち

 トリスの兄ケイレブ役を演じたアンセル・エルゴートは、この『ダイバージェント』と同年に公開された『きっと、星のせいじゃない。』ではトリス役のシェイリーン・ウッドリーと恋人役で共演。

 その後も『ダイバージェント』シリーズへの出演の他、2017年のエドガー・ライト監督作『ベイビー・ドライバー』では主演を務め、特別な能力がありながらも訳ありで内向的な青年という役を好演していました。

 また「勇敢」で同じ移籍組として仲良くなり、こちらもシリーズ3作全てに登場することになるクリスティーナ役のゾーイ・クラヴィッツは、私のような世代だとどうしても親のネームバリューが強すぎて二世俳優として見てしまいがちですが、何だかんだでいい具合に女優としてのキャリアを積み上げてきて、今では親父関係なく「ああ、あの映画のあの人ね」ですっかり通る人になっています。

 『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ファンタビ』シリーズ(これは見てませんがw)などなど。

 

 今Wikipediaを見ていて知ったんですが、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』で共演したのがきっかけ(おそらく)でマイケル・ファスベンダーと付き合っていたんですね。へー。

 さらにファスベンダーの前に付き合っていたのが『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』でエンジェル役だった人らしいので、

 

 

「エンジェル同士かよw」

 

 

 というツッコミをきっといっぱいされたことでしょう(笑)。

※ゾーイは『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』でエンジェル役。ただし『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』のエンジェルとは別人

 

 そしてさらに余談ですが、ゾーイの父レニー・クラヴィッツと元カレのマイケル・ファスベンダーにはある共通点が……

 これだけ見て何のことか分かった人は、レニー・クラヴィッツのライブで起きたとあるアクシデントの動画を見たか、映画評論家の町山智浩さんの有料音声ファイルの『映画ムダ話』の『SHAME -シェイム-』の回を聞いた方でしょう(笑)。

 

 

やっぱりゾーイも小さい頃にお父さんとお風r……

 

 

 …また何といってもこの『ダイバージェント』シリーズでの存在感といい、他の映画での活躍ぶりという意味でも一番目を引くのはピーター役のマイルズ・テラーでしょう。

 『ダイバージェント』と同年に公開された『セッション』が最も印象深いですが、リブート版の『ファンタスティック・フォー』でMr.ファンタスティック役を演じたり、『ダイバージェント』以前には『フットルース』のリメイク作で、あの「気は優しくて力持ち」的キャラのウィラード役(見てないけど似合いすぎるwww)を、そしてどのような役かはまだ分かりませんが『トップガン』の続編『トップガン マーヴェリック』にも出演するようで…。やっぱり憎まれキャラの役なんでしょうかね(笑)。

 

 すでに有名なベテラン組みでいうと、トリスのお母さん役を演じたアシュレイ・ジャッドはスカパー!の映画チャンネルで放送される映画で、フィジカル的な強さとは違う内面的な「芯の強さ」を持った女性役として見ることが多いですが、フリーダ・カーロノーマ・ジーンといった超有名な女性を演じた映画にも出演しているようです。

 ハーヴェイ・カイテル主演の『スモーク』で、どーしようもないヤク中の娘役を演じていたのが彼女だと知ったときはちょっと驚きました。

 

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 ジェニーン役のケイト・ウインスレットはわざわざ説明する必要もない人ですが、『タイタニック』を見ていない自分にとっては『エターナル・サンシャイン』の人、というイメージです。

 

© 2013 Summit Entertainment
この当時はまだ30代

 

肝心の内容はというと…

 5つの派閥に分けられた世界と、かなりの時間を割いて描かれる「勇敢」での訓練生活、そして幻覚剤のようなものを注入して行うシミュレーション設定などは面白さを感じたものの、「博学」が権力を握ろうとして起こした行動とその顛末については、

 

 

なんだかずいぶんあっさり進行してあっさり終わったな…

 

 

 という感想でした。

 いわばクーデターで、やろうとしていることは大規模でえげつないことなのに、その首謀者であるジェニーンがいる中枢部でのクライマックスの攻防は割とあっさりしたもので、こういった映画ではたまにある

 

 

なぜ一番大事なところの警備がこんなにもザルなのか

 

 

 という問題点がここでも出ていたような気が。次作ではこのあたりが多少改善されていたような、いないような。

 

 というわけでまだまだ先があるこの『ダイバージェント』シリーズ、第1作である今作ではまだトリスに「無欲」上がりならではの(?)素朴さが見られ、フォーとの関係も「教官と新入り」という、クラシカルな男女間の上下関係となっていますが、このあとの2作でその辺も結構はっきりと変わってきます。ベタなロマンスを描きたくても、やはり男女平等が叫ばれる今の風潮には逆らえないのでしょうか。

 

 そして「イケメンのかーちゃんはやっぱり美女」であることを証明するようなフォーの母親が次作から登場したりと、微妙にテコ入れしつつ物語は膨らんでいきます。

 

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 ちなみにトリス役のシェイリーン・ウッドリーは、元CIAでロシアに亡命したエドワード・スノーデンの映画『スノーデン』で、彼の恋人役として出演しています。映画自体もなかなか興味深い内容となっていますのでまだ見ていない方はぜひ。

 

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