ツッコミどころ
①とにかくいろいろ都合が良すぎる
②悪党が全体的に行儀がいい
③そもそもトム役のマイケル・パレが強そうに見えない
④ビリーがふてぶてし過ぎて面食らうw
⑤ウィレム・デフォーの風貌が気になる
⑥ダイアン・レイン扮するエレンは「人気“ロック”歌手」なのか!?
⑦一緒にステージ立つことになる黒人ボーカルグループがカッコ付けすぎ
⑧つーかみんなカッコ付けすぎ
⑨そのカッコ付け具合がダサい
①については「まぁ映画なんだからいいんでないのw」で済む話ではありますが(笑)、電報打ってからトムが帰ってくるまで早過ぎだろとか、適当なタイミングで飲みに行ったら隣に最高の相棒となる男…じゃなくて女がいたとか、散々ライフルぶっ放してバイクやタンクなんかを爆発させまくってるのに誰も死なないし大怪我もしないとか、別の車を探し始めてすぐにドサ回り中の超有望なボーカルグループと出会うとか、少しでも到着が遅れてたらボンバーズと警察&市民との間で銃撃戦が起こっていたという場面で絶妙のタイミングでトムが現れるとか、数え出したらキリがありません(笑)。
もちろん全然いいんですが、それでもさすがに何でもかんでも都合良過ぎだろと(笑)。
また物語の前半までの展開が「凱旋コンサート中にギャングに拉致され、今まさにどんな目に遭っているのかも分からない元彼女・エレンを命懸けで救いに行くという流れなのに、そこに至るまでの流れや会話、BGMもどことなくのんきなのも気になるんですよね(笑)。
お前のんきか。
②の悪党(つまりボンバーズ)ですが、犯罪大国アメリカでギャングが美女を拉致して一切手を付けずにアジトのベッドに寝かされてるだけなんてありえないだろ……と。たとえボスが目を付けた女だからといえ、拉致してから少なくとも丸二日は経ってますし。
これがもしチャールズ・ブロンソンの「デス・ウィッシュ」シリーズだったら間違いなくスーパー鬱展開になるところ。。。
③は見たまんまです(笑)。もちろんこの映画の様式的には主役のトム・コーディはクールでハンサム、タフガイだけど王子様的なルックスが求められるキャラクターですから、たとえ強くてもジェイソン・ステイサムやドウェイン・ジョンソンのような見た目では成立しないのは理解しています(笑)。でもトムの経歴(元ワルで腕っ節の強い軍隊上がり)の割にはちょっと優男過ぎないか? という。。腕とか細いし…
そして④もなかなかのツッコミポイントです(笑)。お前のどこからそんな自信と押しの強さが出てくるんだよw むしろ尊敬するわw と逆に惚れそうです。しかも名前がビリー・フィッシュ(Billy Fish)っていうのもなんか気になるw
あと⑤…これが一番気になるところかもしれませんね。たいして有名じゃない俳優だったら軽くネタにされて終わるところなのかもしれませんが、なんてったってウィレム・デフォーですからね。このキャラを演じた2年後に出演したのがあの『プラトーン』ですが、今作でのあの青白い顔と、ホタテの加工工場で働いている人みたいなあの格好との差が激しい……
⑥も個人的には結構長い間気になっていた点でした。どこが“ロック”なんだよ、と。まぁ今となってはどうでもいいことなのですが(笑)。
最後、⑦~⑨のカッコ付け具合についてですが、これは実に80年代らしいと言いますか……80年代当時は気にならなくても、グランジやジェネレーションXなどのムーブメントを経て、シニカルで醒めた目線、それまでの「ベタなカッコ付けや頑張ってる感」がダサいという価値観を経験してしまった90年代以降にこれを見せられるとまぁ気恥ずかしいんですよね(笑)。もちろん今はそういうのも全部「イイヨイイヨー」と思えるのですが。
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