その90 「それは知らなかった」
No lo sabía.
ノ ロ サビア
(それは知らなかった)
No.048で「(それは)知りません」というフレーズについて書いたのですが、しょーもないムダ話を書いてしまって同じくらい使用頻度の高いこちらのフレーズを書くのを忘れてしまっていました(笑)。
No.048の「No lo sé.」「(それは)知りません」(※主語は「私」ですが省略しています)は現在形ですので、
になりますが、今回は
となります。…って難しく書かなくても分かりますよね。。
この「sabía」は「知っている」という動詞「saber」(サベール)の線過去形です。
「線過去」とは、過去のある期間の状態や習慣的な過去など
のことで、「sabía」は1人称・または3人称単数の形です。
もちろんこんな面倒くさいことは覚えなくてOKです(笑)。
語学ポリスwに怒られないように毎回書いていることですが、ここはちゃんと勉強したい人のためのページではなく「丸暗記でいいからとにかく実際に使って話してみましょう」という目的で作っているページですので、文法とかはどーでもいいんです。スペイン語圏の人とコミュニケーションを取ってみて「やっぱり勉強したい!」と思ったらそこから始めればいいだけのことですからね。
上にも書いたように、今回の「No lo sabía.」(ノ ロ サビア)は「相手から何かを聞かされて、そのことを自分が知らなかったときの返答」で使うフレーズですが、日本人同士の会話の場合だと
のどちらの場合でも
「知らない」
で通じたりしますよね。例えば
「今度中途で入ってきた人、知ってる?」
「いや、知らない」
「先月中途で入ってきた人って元Jリーガーだったって知ってた?」
「いや、知らない」
みたいな。もちろん2番目の返答は文法的には「いや、知らなかった」が正しいのかもしれませんが、日常会話だったらどっちでも問題ありませんよね。
こういうところが日本語の自由度の恐ろしさなんだろうなと思いますが、一生懸命日本語を学ぼうとしている外国人が頭を抱える姿が目に浮かぶようです(笑)。
日本語もスペイン語も「主語をたびたび省略する」言語であると言えますが、スペイン語の場合はあくまで
ために省略出来るのであって、省略すると主語が分からなくなる場合はちゃんと主語を入れて話しているはずです。
ですが日本語ときたら(笑)、当たり前のように主語を飛ばして会話して、しかもそれでちゃんと成立してしまうんだから困ったもんです。いやありがたいと言うべきか…。とにかくこの万能さは何なんでしょうかね(笑)。
男A:トイレ行ってくっからホットのカフェラテ頼んどいて。
男B:あいよ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男C:っていうか何飲むの?
男B:ん〜〜、アイスコーヒーでいいや。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男A:あれ? まだ飲み物来てないの?
男B:ん。なんかあのお姉さん忘れてるっぽいな〜。
男C:っていうか可愛いよね。もう一回呼ぶ?
男A:あー、さっきカウンターの前通ったときに見た〜。たしかに可愛いかも。
男C:っていうかウ○コしてきたの?
男A:ちげーよw
うぅむ…。主語がどこにもない(笑)。行間を読み、空気を読み、見えないものを見る──それが日本語というものなのでしょうかね。
とりあえずこの会話で分かることは男Cの口癖が「っていうか」であることと、カフェ店員のお姉さんが可愛いということです(笑)。
日本語学校などで文法通りの日本語を学んだ外国人がこの中に放り込まれたらすっごいイライラしそうw
画像の中の文字で、黄色い箇所やアクセント記号付きの文字(é、áなど)が強く発音するところです。
…が、相手への問いかけだったり文脈の流れ、強調の具合などのニュアンスによって変わってきたりしますので、必ずしもこの通りとは限りません。
さらにこのシリーズを作っていて、少しずつその辺が統一されなくなってきましたので(笑)、イントネーションの強弱ポイントにつきましてはあくまで参考程度として見ていただけると嬉しいです。
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