この検証や考察はあくまでも私個人の考えに基づくものであり、公式の情報や評論家・その他ブログや動画などで解説されている方の意見と同じである保証は全くございません。また、これも度々書いていますが、自分で映画のレビューを書くことにしてからは、私と同様に非公式で発信されている他の日本人の方による考察や情報を、
たとえ無意識であってもパクったりすることがないように、という自分への戒め
のもと、基本的に読まないようにしております。
(公式サイトやパンフレットなどのオフィシャルな情報、Wikipediaや雑誌のインタビューなどを情報源として使用するほか、ときどき海外の記事などを参照することもたまにありますが、どちらにしても参照したことを分かるように書いています)
ですので自分の意見が的外れである可能性もありますし、逆に公式な解説がない部分についても他の方と全く同じ意見となる可能性(ってか本来そうなるべきですねw)もあるかと思いますが、どちらにしてもあくまでも私個人の感想・意見となりますことをご了承ください。
というわけで今回取り上げるクリストファー・ノーラン監督の映画『TENET テネット』ですが。。。
うぅむ、なるほど。これは面白い……
でもこんなん一回見ただけじゃわからんて(笑)
という感想を持った人は自分だけではないはず…。
この映画に登場する現象の概念とか原則といったものを一旦は頭で理解したように思っても、私たちが生まれてから一度も目にしたことのない、時間の進行方向をまるっきり反対に進むこの「逆行」という現象は、完全に腑に落とすことは難しくむしろ確認すればするほど混乱してきたりします(笑)。
そういう意味でも序盤で出てきた女性科学者のバーバラが言う言葉は正しいんですよね。
考えるんじゃなくて、感じること。
今回はひかりTVのレンタル(24時間)での鑑賞でリミットがあったので、割と必死こいて何度も見直して可能な限り確認・検証してみました。
すると1~2回見ただけでは分からなかったことや、画面の奥のほうにおかしな箇所があったことなども発見できたので、感想なども入れつつ検証や考察をメインに書いていこうと思います。
もちろん今更言うまでもなくネタバレしまくりですので、映画をすでに見ている前提での内容となっております。
なおクライマックスの「スタルスク12」の戦闘シーンの検証はレビューその②のほうにまとめました。あの戦闘シーンはとにかく情報量が多いので、細かく洗い出さないと理解するのは非常に困難ですからね…
とくにミッションの最中に「逆行」と「順行」の両方のニールが同時に存在していることや(正確には一時期3人のニールが同時に存在していた)、地下にいた逆行のニールと地上にいる順行のニールはどこから来てどこ行ったのか? という点について説明するにはそれなりのボリュームが必要になりそうだったので。。
タイトルと「SATOR式回文」のキーワード
まずは映画のタイトルから。
とくにこれといった前情報は頭に入れずに映画を見始めましたが、前半で「逆行」についての解説が出たあたりで
ということはすぐに気付いたのですが、その言葉の元ネタとか意味まではもちろん分からず。。
とりあえず見終わってから公式サイトを見てみたところ、このタイトルについての解説で
SATOR / AREPO / TENET / OPERA / ROTAS
というラテン語による謎の回文があるそうで、それが元ネタになっていることを知りました。
それぞれ5文字からなるこの5つの単語を以下のようにスクエアに並べると、上から読んでも下から読んでも右から読んでも左から読んでもこの5単語になる──というものでした。
(この回文についてはWikipediaに詳しい解説があります)
S A T O R
A R E P O
T E N E T
O P E R A
R O T A S
これを見て気付いた方もおられることと思いますが「TENET」以外の4単語も映画に登場するんですよね。なるほど…こういうところはさすがに抜かりがないですね〜
AREPO(アレポ)=セイターの妻キャサリン(キャット)が親密な関係になったとされる贋作画家、トマス・アレポ
OPERA(オペラ)=映画の冒頭で「プルトニウム241」をめぐっての偽テロ事件が起きた場所がウクライナのオペラ劇場
ROTAS(ロータス)=オスロ空港のフリーポート(回転ドア有り)を管理しているのがロータス社
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