【総統閣下シリーズ】映画『アイアン・スカイ』──笑える部分と笑えない部分について【ディレクターズ・カット版】

バカ描写の数々と垢抜けていくレナーテさん

　いろんな皮肉や風刺が利いている今作ですが、個人的には黒人を白人にするという（文字通り？）ブラック・ジョークなんかもあってちょっとヒヤヒヤしました(笑)。BLM運動が広がりを見せる2020年の今だったらかなりギリなネタとなるのではないかと…。

　しかもこのワシントンの白人化ですが、

　って言うわりには全然なってねぇしw どっちかっていうと『猿の惑星』に寄ってるような気すらします(笑)。それだと二重の意味でヤバいだろっていう。

 

　地球に着いてからVWの車内で自分が白人にされたことを知って嘆くワシントンが、最後にベルトをゆるめて自分のナニを見てショックを受ける場面で申し訳なさそうにしているレナーテの表情とかも笑えます。

　黒人を白人っぽい見た目に変える薬、UFOや

巨大ちんぽ宇宙船

　を作る科学力があり……つーかそもそも月に基地を作ってそこで生活できるテクノロジーを持っているという時点で地球に住む人類を軽く超えているはずなのに（あくまでも表向きは、ですが）、コンピュータ関連は全然発達していないのはやはり資本主義社会ではないことや、周りに敵対国がいない（つーか国自体ひとつだけなので）ためにそういった方面のテクノロジーは発達しなかったのでしょうかね。

　例えばインターネットやGPSはアメリカ国防高等研究計画局（通称DARPA）が軍事目的で開発したものだし、携帯電話からスマホなどへの進化も、資本主義社会での競争によって変化する需要に対応していく形でどんどん進化していった結果として生まれたものなのでしょうが、競争相手もいなければ国家社会主義として制限された自由のなかでの生活では、そういった方面の進化は生まれなかったのでしょう。…って真面目に考察するようなことでもないんでしょうけど(笑)。

　あと序盤で「この本で学んでおくといい」とクラウスがレナーテに渡したハンドブックの、折り目をつけてある頁に書いてある体位が寝バック（しかも絵面が無理矢理っぽい）なのがすごく嫌なんですが(笑)、このジョークの元ネタになるようなものがあるんでしょうかね…国民性とかに関するジョークとかの。

　レナーテと微エロということで言えば、ワシントンがエアーロックを外して脱走するのを止めようとして外に飛ばされそうになったシーンでやや強引なお色気シーンがありましたね(笑)。いやいや何をどうやってもそんな脱げ方はしないだろw

　さてそのレナーテさん、単刀直入に言ってめちゃくちゃ可愛いですよね。映画を見る前からポスターや予告編を見て気になってたんですが、最初から最後まで超可愛いじゃないですか～。

 

　序盤はお堅い制服（軍服？）姿＆クラシカルな髪型でそれもすごくイイんですが、地球でヴィヴィアンに会い、彼女によって大統領へのアピールのために改変され、髪型は現代風になりメイクはやや濃いめ、シャツはボタンを外してデコルテを出し腰回りにはコルセット、そしてタイトなミニスカートに黒ストッキングとブーツという、なんか軽くエロコスプレ風になっていました。これに関してだけはヴィヴィアンを褒めてあげたい(笑)。つーか我ながら細かいところまでよく見てるなぁw

 

　でも一番可愛いのはそれ以降の姿で、街中でワシントンにばったり遭遇したときからの格好が普通にイケてて良かったです。しかもすっかり地球に馴染んだみたいでスマホで誰かに電話していましたけど、誰と話してたんだろう(笑)。

 

　このときのワシントンは髪の毛も相当伸びていてヒゲ面なんですが、ここまで髪が伸びるまで時間が経ってたのかよっていうのがまた笑えます。ホームレスやってないで家に帰るなり家族に連絡するなりすればよかっただろw っていう話なんですけどね(笑)。

　ところで、ピントが合ってないとかいうレベルではない画質の悪さが残念でなりませんが、レナーテ役のユリア・ディーツェさんに「月にかわっておしおきよ！」と言わせてる宣伝動画を見つけましたw かわいいww

 

 

　あとこれは余談ですが、様々なバージョンがあるポスターヴィジュアルの中で、大統領に会ったときのレナーテの画像を使ったものはどれもみなPhotoshopで谷間を作られているのがちょっと切ないです(笑)。女優のPhotoshop加工についてはスカーレット・ヨハンソンなど女優本人が反対を表明したりと、数年前に結構話題になりましたが、この『アイアン・スカイ』での谷間作成wはちょっと露骨で「わざとなのか、それとも素で盛ってるのか」の判断が難しいところです。画像によっては谷間以外にもつけ加えられてるものがあったりして一層怪しげな感じに……ってだからどんだけ細かく見てるんだ俺はw