“眠れる予言者”エドガー・ケイシーの本によると、彼がライフリーディングをした約1200名の中に「今回の人生をもって肉体への転生を卒業するであろう」と言われた人が18名いたそうです。仏教的にいえば今世をもって「解脱」する人、ということですね。
そしてそれらの人たちに共通する特徴が、
徹底した奉仕の人であり、愛によって自己中心性を克服した人々
というものであったそうです。
あるとき、そのうちのひとりである社会福祉活動家の女性に、エドガー・ケイシー財団の前会長であるヒュー・リン・ケイシー(エドガー・ケイシーの長男)がこのように尋ねたそうです。
リーディングで輪廻転生を終了するだろうといわれた時、どんな気持ちがしましたか?
すると彼女はこう答えました。
私にとって重要なのは私の輪廻転生ではなく、今、この社会に存在する苦しみや社会的不公平を正すことです。
そして逆にヒュー・リン・ケイシーに自身の新しい社会福祉運動に参加するよう求めた、とのこと。
こういう人たちこそが「特別」なのであり、自分はどう考えても全くの凡人。それどころか家庭も持てないまま人生の半分を過ぎ、何も手にしていなければ誰も幸せにしていないという、意味なんてあるのか?と言いたくなるような人生を送っている人間です。だから前世が特別な人であるわけがない、そう考えていました。(もしかしたら逆に前世がすご過ぎて今世がこんなにもダメな人生になっていて、そこから学びを得るのが目的なのかも…という可能性も一応考えましたが)
ですが鑑定の結果に書かれていたことは、私がまったく予想もしていないものでした。
なんと、私には
そうなのです。視えなかったそうです。
鑑定してくださった方曰く、たぶん天界とか神様がいた場所で、視えたのはただ強い光だけだったそう。そして格の高い霊体はただただ光にしか見えないのです──とのことでした。
その方はサイトで確認できるデータの数字を合計してみただけでも前世鑑定の実績が1500件以上もあるようなのですが、前世がない人を視たのは私で3人目なのだそうです。
私が受けたコースは、自分の悩み事が前世とどう関係しているのかを視てもらうものだったので、悩んでいることを伝え、それに対しての回答や助言をリーディングした結果をもとに教えてもらうという形式。
私の悩みごとは抽象的なものばかりでしたが、いただいた回答と助言はなるほどと思えるものでした。私がその鑑定を「購入」したことになるのでここに書いても問題ないとは思うのですが、とりあえずは控えることとします。
今思い返すと不明な点を質問すればよかったのですが、お忙しいようだったので早々に終了させてしまいました。。システム上、一度終了してしまうとこの件ではメッセージの送受信ができなくなってしまうので、それだけちょっと後悔しています。
で、この結果をいただいた私は、それがあまりにも予想の範疇を超えたものだったので、そのレア感というか特別感のようなものに最初のうちは少し気を良くしていたものの、時間が経つにつれて何とも言えない複雑な思いに圧倒されてしまったのでした…。たしかに
「前世がない」
「天界のような高次の世界からこの地上に初めてやってきた存在」
というのはすごいことのように感じられます。
ですが人というのは、幾度となく転生を繰り返しながら過去の過ちを償ったり、乗り越えられなかった困難を克服したりして魂を成長させてゆき、そして上の世界へと登ってゆくものであるはずです。
そのために必要なのが輪廻転生なのであれば、初めてこの世界にやってきたという私はまだ何もしていないゼロの存在というふうにも解釈できます。だとしたらとんでもなく周回遅れだし、他の誰よりも魂として未熟であるということにもなります。。。それは喜べるものではないような……
そうではなくて「天界にいたという時点でそういったものをすでに超えており、光の存在となっていたために鑑定していただいた方には遥か以前の人間として経験した過去は視えなかった──」というのであれば、もちろんそれはありがたいこととして素直に受け入れるつもりでいます。ですが実際にどうなのかは残念ながら分かりません。(ちゃんと質問しておけばよかったというのはこういうことです)
2018年にその存在を知ってからすごく感銘を受けた津留晃一さんも、今この時代に生きている人は皆、過去生で人殺しをした経験も、そして人に殺された経験もしてきている──と仰っています。
また先述のエドガー・ケイシーも、地球に転生している人間のほとんどは数十回以上の転生を繰り返しており、転生の回数が少ない人はごく稀である──と言っています。本の中でその一例として挙げられていた少年は「わずか」4回の転生しかしていないのだそうです。そうなるとこの時代に「初めて」地球に人間として生まれてきたというのは、いったいどういう意味を持っていることになるのでしょうか……
なおケイシーは、その4回しか転生していないという少年に、
転生の回数が極端に少ないために地球の生き方にあまり馴染んでいない。そのため人からは超然としているように見られてしまう。また実際、他人のことに冷淡になりやすい──
という指摘をしたそうです。
またケイシーは、先述した「今世で輪廻転生を終える人」よりも人数的にはさらに少数になるが、すでに肉体への輪廻を超えていた魂が、地球の人々への奉仕のために、あえて肉体に転生してくるケースもある、とも言っています。
もう少しエドガー・ケイシーの話を続けさせていただきますが、ケイシーは
私たちは死後、それまでの霊的成長に応じて、また、次回の転生に必要な精神的特性を培うために、太陽系内のいくつかの惑星の霊的次元に滞在します。これは太陽系内のそれぞれの惑星が、魂の成長にとって必要な学びの場を提供してくれるためです。
と言っています。そして自分がこの世界に転生する前にどの惑星にいたのかは、出生時のホロスコープによって分かるとのことでした。
私が自分のホロスコープを見て云々、と書いたのはこれを読んでいたからでした(笑)。
まず東の地平線(アセンダント)と南中の位置に来ている惑星、その次に西の地平線と北中の位置に来ている惑星を見るのだそうです。そのどこにも惑星が来ていない場合は割り出すのは簡単ではないのだとか。
これは私が生まれたときのホロスコープです。
私の場合、東の地平線の位置に冥王星があり、南中には無く、西の地平線に火星、そして北中の位置に太陽があります。
これを見る限りでは私は太陽と火星に滞在したのち、最後に冥王星に滞在してこの世界にやって来たことになりますが、解説を読む限り、太陽と火星の特徴は私にはあまり当てはまっていないように感じらました。
残るは冥王星ですが、その冥王星にいた人の特徴というのがこちらです。
冥王星の影響を受けるとされる人はごくまれです。それだけにまた、冥王星から飛来した人にとって地球での生活は苦痛だと言えます。
ケイシーによると、冥王星は個人に影響を及ぼすよりも、社会全体や人類に対して影響を与えるもののようです。そしてその影響力は今後、ますます強まってくるようだ、とのこと。
こうして自分の前世の鑑定結果とケイシーの惑星間転生論を組み合わせて見てみると、なんだか辻褄が合ってくるようにも思えてきます…。
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