【死後の世界】ブライアン・L・ワイス著『前世療法』とエドガー・ケイシーのリーディングについて【輪廻転生】

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人は何のためにこの世界に生まれてくるのか

 前世と今世の関係については、エドガー・ケイシーのほうがワイス博士より「カルマの解消」ということについて強調しているように感じられた、と先ほど書きましたが、ワイス博士の著書にもカルマについて書かれている箇所はもちろんあります。

 ケイシーが語っているものと本筋はほぼ同じですが、死後の世界にはいくつの界層があるのかということや、今世にまた生まれてくるための条件などが詳しく書かれていました。

 以下、本書より引用です。

 

 

「人がカルマを返す前に、その人の命を取り上げる権利は、我々にはない。しかし、我々は、それをやっている。我々にその権利はない。人を殺した者は、たとえ生きながらえたとしても、それなりの報いを受けるであろう。彼らは死んで別の次元へ行き、そこで苦しむであろう。彼らは非常に不安な状態に置かれる。彼らに平安はない。再びこの世に送り出されると、その人生は非常に苦難に満ちたものとなろう。そして、自分が受けた不正を正すために、傷つけてしまった人々に対して、償いをしなければならない。彼らは人々の命を奪った。彼らにはそのようなことをする権利はない。神のみが彼らを罰することができる。我々にはできないのだ。彼らは罰せられるであろう」

 

 

 

「我々は支払わなければならないカルマを負っている。もし今世でこのカルマを支払わなければ、次の人生に持ち越すことになる。いつかは支払わなければならないからだ。カルマを支払うことによって我々は成長するのだ。ある魂は他の魂より成長が早い。人は肉体を持った時にだけしかカルマを返すことができない。もし何かがそのカルマを返すことを妨げると、お前は『内省の界層』へ戻らなければならない。そこでカルマを負った相手が会いに来るまで待つことになる。二つの魂が同時期に物質界に戻ることができる時に、お前達は戻ることが許されるのだ。しかし、戻る時期は自分達で決めなければならない。また、カルマを返すためにすべきことも決めて生まれるのだ。お前は他の転生のことは覚えていない。そのレベルでの魂は直前の人生のことしか記憶していないのだ。高いレベルの魂──すなわち聖人──のみが、歴史や過去のすべてのできごとを振り返ることができる。人を助け、人としての道について教えるためである」

 

 

 ここで『内省の界層』という言葉が出てきます。キャサリンを通して彼女の前世とは別の場所にいる存在(それはマスターと呼ばれる高次の存在であったり、マスターよりも低い界層の存在であったりする)がワイス博士に語ったところによると、霊界には七段階の界層があり、人間が神に帰るためにはこの七界層を通過しなければならないとのこと。

 そしてこの『内省の界層』は七つの界層のうちのひとつで、今終わったばかりの人生について振り返るための界層なのだそう。上のレベルにいる人々は「歴史を見る」ことを許されているが、低いレベルにいる人々(私たちのこと)は今終えたばかりの人生だけを見ることができるのだそうです。この界層で人は、自分がどのようなカルマを作ったのか、またどのようなカルマを解消することなく持ち越したのかを終えたばかりの人生を振り返って知ることとなり、対象となる相手がやってきて次の人生でそのカルマを支払うことができるタイミングを待つ、ということのようです。

 

 

 死生観というものは様々な宗教、ニューエイジ思想とかスピリチュアルと呼ばれているもの、さらにはオカルト界隈(宇宙人やUFOの存在を信じる人々など)で言われているものなど解釈は様々ですが、それでも多くのものに共通しているものとして、

 

私たちがこの世界に生まれた理由は、魂を成長させることである

 

 という考え方があります。魂のレベルを上げることで次元上昇、すなわちアセンションを果たす──ということが目的である、という考えです。

 この苦しみの世界(争いや憎しみ、悲しみや不安、病、そして死などから逃れられないこの世界)から上の次元の世界へ行くことは仏教では解脱と呼ばれ、スピリチュアル界隈ではアセンションと呼ばれたりします。

 死後の世界がどういうものなのか、私たちはその時がくるまで知ることはできないのかもしれませんが、世界中にこれだけ様々な解釈がありながらも共通した大枠のようなものがあるという事実と、私たちの心の中にある良心とか倫理観を羅針盤として生きていけば、どのような生き方をすればよいのかはおのずと見えてくるように私は思います。もし自分が心の声に従って正しい生き方をするならば、そこに特定の宗教に属する必要などないのではないでしょうか。かつてはそのような宗教が人を導く必要があった時代も存在したのかもしれませんが、今はもうそういう時代ではないように感じます。

 

 

人はどう生きればよいのか

 前世の記憶がない以上、私たちはそれぞれどのようなカルマを背負ってこの世に生まれてきたのか、知ることができません。

 生きていく中で何度も同じような苦難や逆境を経験することで「これがこの人生で乗り越えなければならないカルマなのかもしれない」と気付く人もいるのかもしれませんが、ほとんどの人はそんなふうには考えることは出来ないので、ただただ自身の不運を嘆いたり誰かを恨んだりすることになるでしょう。

 もちろん、人生の中で体験するネガティブなことが全てカルマに起因するものだと決めつけてしまうのもまた、健全とは言えません。全ての困難が自身の過去世からの因縁というわけではなく、今世で作ったカルマや因縁なのかもしれませんし、もしかしたら他の誰かがカルマを解消するために自分が重要な役割を担っているのかもしれません。ですがどちらにしてもそれらはきっと魂の成長のために必要なことなのでしょう。

 それを受け入れることはとても難しいことですが……。

 

 

 では私たちが今世で魂を成長させるために、一体何をすればよいのでしょか。買ってでも苦労を背負わなければならないのでしょうか。

 

 幸せに生きてはいけないのでしょうか。

 

 裕福な家庭に生まれて大した苦労もせず幸せな人生を送る人もいれば、生まれたときから苦労することが決まっているような環境で育ち、普通の人が体験しなくてもいいような苦難を強いられてきた人もいます。ずっと辛い思いをして生きてきた人が

 

どうして自分はこんな環境のもとに生まれてきたんだろう

 

どうして自分ばかりこんな辛い目に遭わなければいけないのか

 

どうして世の中はこんなにも不公平なのか

 

 といったネガティブな考えに頭を支配されてしまったとしてもそれは無理もないことです。

 またそこまで思い詰めてはいなくても、一体自分は何のために生きているのかと、人生に意味や目的を見出せなくなっている人もいることでしょう。

 そういった方には本書の続編『前世療法②』を読むことをお勧めします。この続編には多数の実例が紹介されているのですが、例えば「どうして自分の人生はこんなに辛いことばかりなんだろう」と嘆いている女性が退行催眠によってその意味を知り、辛さがなくなった話なども書かれています。

 

 

 実際のところ、この女性が高次の存在から教えてもらった内容は他のスピリチュアル系の書籍などでも語られていることと概ね一緒なので、そういう方面にある程度詳しい人にとってはそれほど目新しい情報ではないかもしれません。しかし自称チャネラーとか自称スピリチュアルカウンセラーといったような人たちが伝える話、つまり“誰かが言っていた話”ではなく、私たちと同じ普通の人が自分自身の過去世(正確にはこの場合は過去世ではありませんが)にアクセスして知ることとなった“体験談”であることは、大きな意味があると私は思っています。

 あと他にも「人は何のために生きるのか」「死んだら人はどうなるのか」ということについて教えてくれる、個人的に大変感銘を受けた動画がYouTubeにあるのですが、そういったものからインスピレーションを受けるのもよいことかもしれません。

 当初はその動画をここで勝手に紹介しようと思ったのですが、とりあえず控えることにしました。(実は数年前に書いたとある映画のレビューでひっそりと紹介していたりします)

 自分の場合、ついつい「あれも書きたい、これについても触れておかなきゃ」と話があっちこっち広げてしまって無駄に長くなる傾向があるので、ここではワイス博士の書籍(とエドガー・ケイシーについて)の話題に留めておくことにします。そのほうがこのあとUPする続編の感想とも自然に繋がりそうですので。

 

【病気や不調と】ブライアン・L・ワイス著『前世療法②』──続編は多数の実例をまとめた良書【過去世の関係】
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