映画『ヤング≒アダルト』(ネタバレ)──正しい道を歩みなさい

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 シャーリーズ・セロンがイタいアラフォー女を演じた2011年の映画『ヤング≒アダルト』(日本公開は2012年)。日本でのキャッチコピーは

 

「あなたは、ワタシを、笑えない」

 

です。

 

 以前に一度スターチャンネルか何かで見たんですが、そのとき録画したHDDレコーダーが壊れてしまってデータを取り出せないので、今回も毎度おなじみのHuluでの鑑賞です。

 

 

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出だしからイタさ全開

 

 『Now Renting』の垂れ幕がデデンとぶら下がっている高層マンション。空室が多いのでしょう。散らかった部屋に付けっぱなしのテレビ、グレーのTシャツにスウェットパンツ、唸りながらヌーブラを引っ剝がし、ボサボサ頭で歯磨きしたそのあとで、2Lのペットボトルのコーラをゴキュゴキュと直飲みする女・メイヴィス。肌のほうもだいぶお疲れといった感じでハリがない。お利口にしているポメラニアン(名前はドルチェ)をベランダへ誘導してシートをはがすだけのお手軽ドッグフードを与え、そのまま窓を閉めてしまう。ベランダにはドッグフードの空きパックが並ぶ。

 

 机に向かい、当時としてもやや古いMacbookでダラダラと仕事を始める(ヤングアダルト小説のゴーストライター)が、すぐに気が散りメールをチェックする。と、その中に元カレからの赤ちゃんの誕生パーティへのお誘いメールがあることに気付いてプリントアウトしようとするが、インクが切れている。インクを替えるのかと思いきや、カートリッジに唾をたらして何とか済ませようとする。プリンタの周辺には酒の缶や瓶が置きっぱなし

 

 話が今イチ噛み合ない男と一夜を共にし、うつ伏せ寝の男の手が自分に乗った体勢で目覚める。着ているのはハローキティのグレーTシャツ。「自分の人生コレジャナイわ」といったように思い立ち、ホームセンターに売ってそうなダサい衣装ケースなどから荷物をまとめ、男を残したまま愛犬をバッグに押し込んで部屋を出るメイヴィス、37歳。

 

 元カレ・バディとの思い出の曲が入ったカセットテープを、掃除していなさそうな汚れたカーステレオに押し込み、ローバーミニで地元の田舎町へ向かう女・メイヴィス。37歳。バツイチ

 

 TEENAGE FANCLUBの91年の名作アルバム『バンドワゴネスク』のオープニングを飾る『THE CONCEPT』を何度も聴きながら車を走らせる。

 

 映画が始まってからここまででおよそ10分。途中いくつかのシーンの説明を端折っても十分すぎるほどメイヴィスのだらしなさ感が出ています。

 

 それにしてもシャーリーズ・セロンも役の外見に対する作り込み方がストイックな女優ですね。典型的なブロンドの美人、という役ばっかりだったことにうんざりしたのもあるんでしょうけど、極端な増量丸坊主眉毛を全部抜くなど色々やっているだけに、ちょっとくたびれたアラフォー女の作り込みくらいなら余裕なのでしょう(笑)。

 

 

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