映画『ダイバージェントFINAL』シリーズ③──気付けばツッコミばっかりの3作レビューにw

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美熟女の言いなりになるモヒカンw

 前作から登場した「無派閥」の現場監督w的立場のモヒカン男・エドガー

 

 今まで築いてきたNo.2の立場をいきなり現れたリーダーの息子に奪われるのでは…という焦りからか、はたまた美熟女のフェロモンにやられてしまって、ずっと忠誠を誓ってきた自分よりもまるで言う事を聞かない息子を大事にしているのが悔しくて仕方がないのか(笑)、イブリンがフォーに対して何かと甘いことに腹を立て、フォーを目の敵のようにしていました。

 まぁ私がエドガーだったら間違いなく後者ですけど(笑)、とにかくエドガーはイブリンに「自分を認めてもらいたい」という承認欲求が全力で出ていましたね。

 強さやストーリー上の重要性といったキャラレベルといい、血統や見栄えのランクといい『北斗の拳』でいうところのアミバみたいな男なのかも(笑)。髪型は短いながらも一人前なヒャッハーでしたけど。

 

ヒャッハーに興味はありません

 

ツッコミどころ

 気にならない人は全く気にならなかったのかもしれませんが、冷静に見るとトリスたちご一行は、極悪人というわけでもない人たちが裁判という名の下に次々と粛清されていく中、自分の身内だけを助けてトンズラするという割と酷いことを平気でやってたりします(笑)。

 

 イブリンのフォーへの態度もかなり露骨でしたが、この映画の主要キャラはとにかく身内には甘々なんですよね。。

 ちなみに私はイブリンのフォーへのデレっぷりにはちょっと萌えましたw

 

 トリス役のシェイリーン・ウッドリーとイブリン役のナオミ・ワッツはこの年のラジー賞で最低主演女優賞に揃ってノミネートされたというのも頷けるものがあるような(笑)。

 

 また前作と比べてトリスの髪が結構伸びていましたが、前作のラストから今作のオープニングの間ってどれくらい経っている設定なんですかね…。あそこまで伸ばすには短く見積もっても3~4ヵ月はかかりそうに見えますが、あの髪の長さと時間軸の辻褄が合うのかどうか、なんか怪しい…(笑)。

 

 

 あとフェンスを超えて無事脱出、と思ったそのときにトーリが撃たれて死んでしまいますが、下にまだ敵がいて普通に狙い撃ちされる位置で呑気に話し始めるっておかしいだろw

 あともうちょっとだけ移動して死角に入れば安全なのに、今の今まで銃撃戦してた人がそんなところで油断するはずないでしょーが。ストーリーの都合上トーリはこの辺で退場させないと、っていうのがあるならそれは仕方がないと思うけど、もう少しリアリティのあるやられ方にしてやれよと。

 

 それと、フェンスの外の世界の進化具合がシカゴと比べてかなり嘘くさいのも気になります(笑)。

 

 シカゴのテクノロジーはまだなんとなく現代の延長線上にあるイメージに見えたんですけど、いきなり反重力かよっていう。反重力のテクノロジーって地球人の科学力だけじゃ無理でしょw

 現実の世界でも反重力装置を使ったUFOのような乗り物なんて実はとっくの昔に完成されてるんでしょうけど、それだって地球外生命体の技術介入があってのものですからね。(などという発言を素でしてしまうのがオカルト脳w)

 それにあれだけ高性能な飛行体を造る技術があるんだったら非常時に安全に自動着陸させる装置くらい付いてそうなものだけど…

 

 

 ってかそれより何より、外の連中が「何もかもずっと見てました」っていうのが気色悪くて仕方がないw

 

 

 あとはもうあれですよね、外側の世界の中枢で「評議会」のメンバーがいる場所の名前が

 

 

プ ロ ビ デ ン ス ww

 

 

 あらあらw

 ま、あちら側の人たちは「わざとサインを残す」って言いますしね。

 

「いやいや地名にも使われていますし普通によく使う単語ですよ」

 

 っていうことで済ませることももちろん可能なんでしょうけど、露骨すぎんだろw

 

 そういえば外の世界でトリスたちに協力的な人物が2名ほどいましたが、男性のほう(マシュー)は『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』であのピエロ役だった人だそうで。怖いの苦手なんで見てないんですが(笑)。

 

 もうひとりの女性のほう(ニータ/ヨアニータ)は、『ザ・ウォーキング・デッド』のシーズン9(?)から合流した少人数グループのリーダー的存在・マグナ役で出演している人ですね。個人的にはこのグループの聾唖の子(ダリルと仲が良い)が可愛くて好きなんですが。

 

ここでは怖くない人の役

 

白々しい主張

 ハリウッド映画ではもうお約束といった感じですが、なんとも白々しい「世界は平等」「差別反対」という主張がここでも特盛りに。

 

 

人間はその出自によって優劣が決まるものではない

 

 

 という白人様の上から目線かつ今さら何だよ的な平等のお仕着せがとにかく白々しい。

 

 

嘘つけw

 

お前らが言うなww

 

 

 っていう。そしてさらに露骨な、

 

 

差別なんかしないで皆を受け入れるべき

 

 

いったいどの口が言うんだよw

 

 

 そんなことを差別する側の人間が平気で言うんだから世の中から差別がなくならないのは当たり前ですわ。

 

「映画というエンタメの中でそれを言っていくことで啓蒙しているのです」

 

 とも言えるのでしょうけど、それだって詭弁って感じがしますし。

 

 とか言うと必ず

 

 

「自分は違う! お前こそレイシストだ!」

 

 

 と脊髄反射で批判してくる人が必ず現れますが、問題となるのはそんな表層的なものではないんですよね。

 

 

「私は人種差別なんて絶対反対です!」

 

 

 というその主張が、その人の本心から出ている場合だってもちろん多々あるでしょう。ですが問題なのは

 

本人が全く自覚できていない意識の底の部分で、自分たち白人以外を「それが当たり前であるかのようにごくナチュラルに」下に見ている

 

 ということなのです。

 自分たちの習慣、言語、マナー、文化が全てのスタンダード、基準であると考えているからタチが悪いんですよね。

 

 誤解のないように言っておきますが、これに当てはまらない真っ当な人も大勢いるのも分かっています。

 ですが「声が大きい」のは常に悪いほうなので(自分たちが正しくないから「声の大きさ=大多数の意見」ということにして正当化しようとする)、それが広く世の中に浸透してしまうから困ったことになるというわけで…。

 

 しかも一見正しいことを言っているようにみえるところが実に巧妙で、この映画にしてみても

 

 

「差別はよくない」

「純血主義の政策を進めている外の連中は間違っている」

 

 

 としておきながらも、最後の最後でシカゴを救った原動力となったのは親子愛とか家族、仲間を想う心なんですよね。

 

つまり身内愛。

同族です。

 

 映画をエンタメとして純粋に楽しむことと、時々でも「おや?」と感じる違和感みたいなものに耳を澄ませること、その両方の感覚をバランス良く持っていたいなと、今回あらためて思った次第です。

 

 

 さて、気付いたらずっといちゃもんばっかりとなってしまった『ダイバージェント』シリーズのレビューですが(笑)、3作全部をしっかり見てしまうところからして決して嫌いなジャンルではなく、むしろ好きな路線なんだということは何卒ご理解いただきたく存じます(笑)。

 嫌いじゃないからこそツッコミが多くなってしまった、ということで。

 

 あとはまぁ、やっぱりナオミ・ワッツはおばさんになっても奇麗だなぁと…。

 

 手のシワシワや頬のたるみ、そしてほうれい線なども年相応なのが自然でとってもいいと思います。異様な若さで改造人間と化している「お友達のあの方」よりずっと魅力的です。

 まぁお友達のほうも綺麗だし嫌いじゃないんですけど、さすがに不自然すぎんだろ…と思っちゃいましたよねぇ〜『アクアマン』を観たときには。

 

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