【MBTI】PdbでINFJ認定されている90年代のとある曲について【Dishwalla】

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当時のアメリカ人はこの曲をどう受け取っていたのか

 私は先述した通り日本版のアルバムを持っているので歌詞も当然知ってはいましたが、どういうニュアンスを持った歌詞であるのかまでは分からず、ただ曲がカッコいいという理由でよく聴いていました。iTunesで90年代~2000年代の洋楽プレイリストを作るときにもこの曲は必ず入れています。

 でも今回深掘っていって、この『Counting Blue Cars』の歌詞がどういう意味を含んでいてまたどう受け取られていたのかを知ってずいぶん印象が変わりました。もちろん実際にはどういう意味を持つ歌だったのかは本人が語らない限り誰にも分からないでしょうけど。

 

 

この歌の背景にあるストーリー

 歌詞は1番から3番までありますが、サビ部分の

 

神についてどう思うか 全て僕に教えてくれないか

 

というフレーズは誰の言葉なのでしょうか。

 

1番で質問するのは「彼」

2番で質問しているのは「僕ら」

そして3番では……そう、誰の質問なのかが抜けています。

 

 文脈からすれば普通に「僕ら」なのかもしれませんが、あえて書かないことによって客観から主観へと視点が切り替わるかのような仕掛けとなっているように思えます。

 もちろん曲の中であえてこの部分の歌詞を抜くことで「タメ」が作られ、サビのパートがよりドラマティックに聴こえるという効果を狙ってのこともあるのでしょうが、全体の叙情性、物語性を考えるとちょっと意味ありげなもののようにも感じられてきます。

 また、それと関係するところでもあるのですが、とある動画のコメントに当時この曲がどういう意味を持った歌詞だと受け取られていたのかが書かれていたので、それを意訳して引用します。これを読むとまた違った印象を持つかもしれませんし、この曲の世界観に対する解像度が少し上がるかもしれません。

 

 

この曲がラジオで最初にオンエアされたとき、私を含め多くの人が、この曲は

“年の離れた兄弟、もしくは若い父親と息子が散歩に出かけているときの二人の会話、そしてその子供(または弟)には末期がんやそれに似たようなことが起きていて、それについて歌っている曲──”

だと思った。 「彼女(=神)に会いに行く途中」という台詞、

そしてもうすぐそれが起こると受け取れるような言葉=「寒くなってきたからペースを速めた」)など……

 

 

 うぅむ、なるほど。これを読んでから歌詞を見てみると、たしかにそう受け取れる部分が多いことに気付きます。

 

彼はある目的を持って歩いていた

 

太陽が雲の切れ間から現れた

(誰もが人生の中で一度は、分厚い雲の間からまるで宗教画のように日光がレーザーの如く地上に差し込む神々しい光景に目を奪われ、そして圧倒されたことがあるはず)

 

僕らを横目で盗み見るたくさんの人たちとすれ違う

(周りの人が直視できない/しちゃいけない、と感じてしまうような立場にはどういうケースがあるでしょうか?例えば子どもを亡くしてしまった人やペットを亡くして悲しみの底にいる人に対し、ベタベタと寄り添い上っ面の慰めの言葉をかけることが必ずしも相手のためにはならないということは多くの人が知っています。その悲しみを理解できるからこそ、本当に気の毒に思うからこそ距離を置いてそっと見守ることしかできない、というときがあります。もしくは赤の他人は当人たちの悲しみや苦しみ、怖れなどを知ることはないのでただ横目で見やるだけ──というシチュエーションなのかもしれません)

 

 さらに別のコメントではこのようなものもありました。

 

 

彼は死について、そして私たちの短い人生を1日に例えて話しているのだと思う(昼過ぎ、遅めの午後)。

大人がこの場所で大きな音を立てながら、私たちは子供のように質問する。

出て行く途中であることを知りながら、大きな答えを求めている──

 

 

 これも深い洞察を与えてくれる良いコメントです。

 

 歌詞の冒頭ではmid afternoonで、2番の最初ではlate afternoonとなっています。

 

 昼過ぎのあとが夜ではなくて「午後の遅い時間」であることから、それを人生に置き換えるとまだ早い時期に「それが起きる」ということを表しているように受け取れます。

 

 そして「子どもがよくするようにたくさんの質問をする」という点からも、まだ子どもといえる年の「彼」に人生の終わりが訪れようとしていて、父親(もしくは年の離れた兄)に

 

神についてどう思っているのか ぼくに全部教えて

 

 と問うているという設定だと考えると、今まで見えなかった情景が目に浮かんでくるようです。

 

また「全部」という単語も意味深いものを感じさせます。彼にはそれを時間や年月をかけてゆっくり教えてもらう時間はないのかもしれません。

 そのあとに続く「(神がいるところから)僕はとても遠いのだろうか?」「今の僕はとても遠いのだろうか?」という自問は、キリスト教的思想にはあまりピンとこない多くの日本人が想像するよりもはるかに重い意味があるように感じます。

 

神のみ旨に──

神の元へ──

神とともに──

 

 こういう距離感ですからね。「遠い」ということが何を意味するのか──説明するまでもないでしょう。

 

 上記のコメントに書かれていたように、まだ若い命が終わりを迎えようとしているときの言葉だとしたらなおさらです。

 

 曲自体すごく格好いいのでそれだけでもこの曲がヒットしたのも納得できますが、こういうふうにも受け取れる歌詞であることを考えると、まだインターネットもない90年代前半~半ばのアメリカでラジオから何度も流れていたこの曲に多くの人が魅かれたのも分かる気がします。実際、動画でも

 

ラジオでよく流れていたのを覚えている──

 

 といったようなコメントが多く、また身近な人との死別と結び付けて書いているコメントも目にします。(まぁこれは高評価目当ての嘘松コメントである場合も多そうですがw)

 

 

 ところでこの曲を書いた当時のボーカル、J.R.リチャーズもこの曲と同様にINFJなのか?というと、Pdbには出ていなかったので分からないのですが個人的にこの人について調べた印象(最近の動画含む)では、少なくともINFJではないように思えました。じゃあどのタイプなのか?というと現時点では確信は持てていませんが。

 最近の動画や本人のコメントなどを見ると、あまりINFJっぽくない肩書きの使い方(Si的要素?)をしていたり、少しENFJっぽい雰囲気を漂わせているようにも見えつつ、でもやっぱりFiが強いのかなという印象もあり、それでいてNeよりはNiタイプっぽく見えるのでISFPかな、と今のところは思っています。どうですかね…。

 ちなみに現在のJ.R.リチャーズは腕周りなんかもかなり太くなっていつつ、それでいて贅肉もなく引き締まった筋肉質のいい身体をしていて格好いい年の取り方をしたイケオジとなっています。この曲が流行っていたころもマッチョではないものの、いかにもSe劣等タイプっぽいガリ体型というわけでもないのでFi-Se-Ni-Teとする推測もまんざら適当でもないのかなと。ただしいかんせん前の記事で取り上げたスティーブン・ジェンキンスの場合と比べると情報が足りないんで何ともですが。

 

 というわけでDishwallaの『Counting Blue Cars』という曲についてINFJ目線で深掘りしてみましたが、90年代以降に生まれた人たちは一度も聴いたことのない曲、知らないバンドなのかもしれませんね。それでもいろんな人のカバー動画やリアクション動画が出ているところをみると、やはりただの一発屋ではない名曲なのだろうなと改めて思います。

 で、最初に書いたイギリス人の女の子がこの曲をカバーしていた動画というのがこちらになります。

 

 

 彼女はオリジナルの曲の他にたくさんのカバー動画をUPしているのですが、その中でもレディオヘッドは何曲もカバーしていて再生数が最も多いのもレディオヘッドの曲でした。(なぜその動画が頭ひとつ抜けて再生数が多いのか、理由は他にあるのかもしれませんが私には全くわかりません。皆目見当もつきません)

 この人のカバー動画で個人的にとくにお気に入りなのは『Counting Blue Cars』と次の2曲。

 

 

 

 そしてカバーといえば、今年の1月か2月におすすめに出てきたアジア人のバンドがカバーしていたこれらの動画がすごく良くてしばらく見まくってたのでついでに貼っておきます。

 

 

 

 最初にGreen Dayの動画を見たときには韓国系アメリカ人とかかな?と思っていたんですが、タイのバンドとのこと。他にもたくさん動画見ましたがどれもクオリティ高くてかっこいいです。英語圏のヒット曲だけじゃなく、タイのポップソングらしき曲をカバーしている動画も本家のMVと合わせて見てみたんですが、実にうまくアレンジしていて一体何者なんだろうと。

 何より、やっぱり英語が出来ると可能性って一気に広がっていくものなんだなぁということが彼らの動画の伸び具合や反応を見ていくと非常によく分かります。『21 Guns』のカバーも最初に見たときは100万再生を超えていて「おぉー」なんて思ったいたのですが今では250万再生超えですからね…

 タイのバンドの動画が他にもいろいろ出てくるようになったので幾つか見てみましたが、個人的にはこのバンドが一番かっこいいなと思いました。

 

 

 あとこれは余談ついでとなりますが、どうして韓国系アメリカ人かなと思ったかというと2010年代中頃にSpotifyで知ったイギリスのシューゲイザー系バンドの曲をよく聴いていたのですが、そのバンドのボーカルが(たぶん)中国系の女の子だったことから、何となくこのバンドも「アメリカ在住のアジア系の人たち」かなと勝手に思っただけのことでした。中国系ではなさそうだし、アメリカには韓国系の人たちが多いみたいだし…ということで。単におっさんが若い女の子の顔がみんな同じに見えるのと似たようなものなのかもw

 

 そのシューゲイザー系のバンドの曲というのがこちらです。シューゲイザイーはやっぱりこれくらいのスピード感があるからたまらないんですよね。

 

 

 先日アマプラでフジロックの生配信をしていたのでRIDEの演奏を見たんですが、どうにも微妙に感じてしまった理由は0.75倍速くらいに感じられたスピード感のなさでした。『Taste』なんて本来生で聴いたら昇天しそうなほど気持ちいい曲なんですけど。。。

 

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