こんにちは。
前の記事で、中年世代が外国語を勉強してみようかなと考えたときに湧き出てくる
「それをやらない理由」と、それらのネガティブな思い込みは全て間違っている──と書きました。
改めて以下に書き出します。こちらが(英語、もしくは他の外国語習得に興味を持ちながらもやっぱりいいや、と思いとどまらせてきた)
「外国語の学習をやらない理由」の例です。
「10代の頃にあれだけ英語の勉強をしたのに身にならなかったんだからどうせ無理」
「この年から始めたって無理」
「ペラペラになるまでどれだけの時間がかると思ってんだよ」
「だってお高いんでしょう?」
「仕事も家庭もあるし、そんな時間ありません」
「そもそも海外に行く機会なんてなかった…」
これらの固定観念は全て間違いです。というか正確には
「そうじゃない方法はたくさんある」
というのが真実です。
それでは、順番に説明していきます。
「10代の頃にあれだけ英語の勉強をしたのに身にならなかったんだからどうせ無理」
これは説明しなくてもご理解いただけると思いますが、日本の英語教育方法だけで流暢に話せるようになった人はよほどの努力家かよほど環境に恵まれた方でしょう。
学校以外で英語を学ぶ機会や、英語話者と触れ合う機会が日常的にあったとか
その人に相当の覚悟や強い欲求とか目的があった──とかじゃないと普通は流暢に話せるようになんてならないですよね。(読むことはある程度出来るようになると思いますが)
ですので、昔の学習法では身にならなくて当然なのですから、それを今また繰り返してください、なんてことは言いません。
じゃあどっかのスクールで若者に囲まれて、発音の悪さや文法の間違いなんかをクスクス笑われたりしながら友達の輪にも入れず、赤っ恥かきながら勉強しろって言うんですか!!
…なんて逆ギレする人はいないとは思いますが、もちろんそんな苦行をする必要もありません(笑)。
「この年から始めたって無理」
私は30代前半~半ばあたりの頃、全くのゼロからスペイン語の勉強を始めました。
(スペイン語のアルファベットの読み方からのスタートで、その後NHKラジオ&テキスト本を使っての独学)
休み休み何年もかけてのんびりと続け、とりあえず今ではスペイン語圏の女の子とLINEで長時間チャットをするくらいになっています。ちなみに普段は用があるとき以外LINEは全く使わない人間です。依存度ゼロです(笑)。
では英語のほうはというと……これが高校以来ほとんど勉強していなかったので、なんと基本的な動詞の活用すらろくに覚えていないという酷いレベルです(ってかそもそも何をもって「基本」なのかw)。
これを書いている時点でも、会話でスラスラと言葉が出てくることなどは全くなく、メールで1行の文章を書くのにも間違っていないか辞書やネットで調べまくる…といった有様です(笑)。
ですが、“これはきっと話せるようになる”──と、なぜか分からないけど妙な自信を持っていたりします。
ただし、ここで言う「きっと話せるようになる」とは「ペラペラになる」ということではありません。
とりあえずコミュニケーションが取れるようになる──
簡単なレベルでいいから会話が出来るようになる──
これが私が言う「自分にとっての話せるようになる」です。
立派な資格を取ったはいいけど現場でそれを全く活かせない人と、肩書きとしての資格は持っていないけど、実際の現場で役立つスキルを持っている人のどちらが「出来る」人でしょうか──という話ですね。
自分の言いたいことを何とか伝えられるようになると、一気に世界が変わります。
そこから先は「勉強」とか「学習」といった意識とは違って、自分が話したいから言葉を覚える──とか
相手と話すのが楽しいから何を言っているのか理解しようと頭と五感を働かせる──
というポジティブな欲求が原動力となっていきます。だから続くのだと思います。
「ペラペラになるまでどれだけの時間がかると思ってんだよ」
上でも書きましたが、「ペラペラになる」ことを目標にする必要はありません。
というか、それを目標にするから挫折するのだと思います。
例えば、全く運動していない人がジョギングに興味を持ち、週に何日か5kmくらい走れるようになりたいな──と考えていたとします。
そこに誰かが口を挟んできて、
いやいや、走れるようになるってのはフルマラソンを完走出来るってことを言うんだけど?
なんて言われたらそりゃ「あ、それは無理なんでやめますわ😑」ってなりますよね(笑)。
ペラペラの人を目標にするのではなくて、たいして上手くもなさそうなのにやたら仲良く喋ってて楽しそうだな~、っていう人を目標にするのがよいのではないかと私は思っています。
「だってお高いんでしょう?」
この辺が10年前と今との大きな違いのひとつではないかと思うのですが、今って本当にいろんな選択肢があって驚かされます。
簡単で、なおかつ有効な手段として代表的なのは、スカイプやGoogleハングアウトなど、パソコンを使ったビデオチャットでオンラインレッスンを受ける──というものです。(ビデオチャット自体は以前からありましたが)
英語学習の業界は他の言語と比べて圧倒的な需要がありますので、ネットを介してのオンラインスクールも山ほどあるようです。
街の英会話スクールに通って少人数レッスンやマンツーマンレッスンを受けるとそれなりのお金がかかってしまいますが、オンラインスクールはそれらに比べるとだいぶ出費を抑えられるものが多いです。
また「近くに通えるスクールなんてないって!」という方にとっても、家にいながら外国人講師とマンツーマンで会話の練習が出来るのもメリットです。
さらに、スマホじゃなくてパソコンを介してのやり取りで非常に役立つのが、会話をしながら同時にウェブブラウザやテキストチャットも使って補えるという点です。
私はこれまでに、大学の公開講座とスペイン語のスクールを経て最終的に中米グアテマラのオンラインスクール(経営は日本人なので教材も日本語付き)で、日本語を全く話せない現地の先生からレッスンを受けていたんですが、
向こうはスペイン語と英語が話せる
こちらは日本語と初歩のスペイン語
という組み合わせでも、教材に沿ってのレッスンはもちろんのこと、単語をその場で調べながら会話したり、うまく説明できないことなどをGoogleで検索してその検索結果のurlを送って写真を見せながら説明したり、話題にしているもの(映画とかニュースなど)のサイトを見せ合ったりしながらコミュニケーションを取っていました。
これは想像する以上に有効な手段で、普通に会話が成立したりします。
(まぁ先生がこちらに合わせてくれてるんでしょうけど 笑)
で、会話が成立して意思の疎通ができるとこれが楽しいもので、私の場合はレッスンの時間が1回50分だったんですが、挨拶からの雑談が終わらなくて結局最後までお喋り、ということがしょっちゅうでした(笑)。
…と、ずっとオンラインスクールの話ばかりしてきましたが、もしあなたが英語(または他の外国語)を学ぼうと思ったら、まずやってみるのはオンラインスクールを探すことではありません。
最初にするべきことは、
YouTubeの動画を見ること
です。
その理由と具体的な例は次の記事で詳しく説明します。
とりあえずここでは残りの「間違った思い込み」についての説明を続けます。
「仕事も家庭もあるし、そんな時間ありません」
本当に何もする時間がなかったらここを見ていないと思います(笑)。
ですので、今ほかで何か無駄なことに費やしている時間がありましたら、その時間を役立つことに使う──という至極ありがちなアドバイスになってしまいますが、
ゲームをしている時間、惰性でSNSを見ている時間、普段ぼんやりと音楽を聴いている時間、などをぜひ学習系の動画か、もしくは語学と関係がない、あなたが興味を持っている分野のものを、あなたが学びたい言語で話している動画を見る時間に充ててみてください。
「そもそも海外に行く機会なんてなかった…」
はじめにも書きましたが、外国人観光客や日本在住の外国人は年々増えてきています。
さらには東京オリンピックもあります。
自分が行かなくても、日本にいながら世界中の人たちと交流できる時代になっているのです。
ちなみに私はスペイン語を勉強して結構経ちますが、少し話せるようになった今でもスペイン語圏の国に行ったことがありません…。
というか海外にも10年以上行ってなかったりします(笑)。
それでもネットやSNSを通じて色んな国の人と知り合ったり友達になれました。世間的には中高年と言われる年齢になっても、はじめて知る世界がたくさんあって楽しいです。
それに、海外へ機会がない今のうちにやっておくことが大事なのではないかと。何度も言いますが、オリンピックはもうすぐそこです。
というわけで、次の記事では学習に役立つ動画や、その関連サイトをいくつか紹介します。
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