理想と現実、そしてその隙間に付け入る者
個人的な話になりますが、私は牛肉と豚肉を食べるのをやめました。本当は鶏肉もやめられればよいのでしょうけど、まだそこまでは出来ていません。
ベジタリアンやビーガンのような食生活で健康が保てればよいのでしょうが、残念ながら一般的な栄養学の面からいえば(スピリチュアル的な観点では違う意見もあるようですが)、人間が健康を維持するためにはやはり動物性たんぱく質が必要だそうなので、私は今後もし鶏肉も食べなくなったとしても魚介類は食べ続けると思います。それでも量を減らしたり、この先本格的になっていきそうな昆虫食という選択肢を無理なく選んでいけそうになったら移行すればいいわけですし。
以前から欧米や日本などでは少子高齢化が危ぶまれていますが、世界的には人口は爆発的に増える一方(現在は78億人を超えています)です。
飽食の時代とされ、フードロスなどという現象も起きてしまっている現代では、まさか食糧難がとっくに始まっているなんて考えもしない人が大多数なのかもしれませんが、先進国では余るほど流通しそして捨てられているその裏で、常に不足し飢えている人たちが世界のどこかに必ず存在しているのは紛れもない事実です。
たとえ自分たちが近い将来、食料不足に直面するということを認識していないとしても、現在進行形で死に直結するレベルで飢えている人々が存在するという事実は誰もが知っているはず。私たちは見たくないものを見ないようにしているだけなのです。
また食料の生産という理由以外でも、人間は過剰な消費のために必要以上に森林を伐採し、自然と生態系を破壊し続けています。今も世界中で毎年のように大きな自然災害は発生していますが、これまで人類が地球に対して行ってきたことのツケを払わされる日がもうすぐそこまで来ているのかもしれません。
私はいわゆる「地球温暖化」問題は完全にペテンだと思っていて(嘘つきは嘘の中に本当のことを混ぜて人々を騙します。環境問題が存在するのは間違いありませんが、CO2が温暖化の理由というのは嘘、という意味です)、温暖化ビジネス、環境マフィアの連中の提唱するやり方とは別の方法で自然環境を守る取り組みをするべきだと考えています。
そして映画の中で「もうひとつの選択」とされていた代用血液ですが、これも現実世界の投影という意味でピンとくるものがありますね。
「温暖化を防ぐために上空の大気に何かを撒いて日光を遮ろう」
などという気が狂ったようなことを推し進めている悪魔のような男がいますが、その男は現在、世界中に広大な土地を購入しており(軽井沢にも)、さらに
「これから人類は大豆を原料とした代用肉を食べるようにしよう」
という、一見正しいことを言っているように見せかけた壮大な金儲け&権力の掌握を目論んでいるようです。
つーか金儲け云々以前に中身にどういう細工をしてるのか、そっちのほうが怖いんだけど。。
肉食をやめることと、人類の命綱である「食」の利権をどっかの誰かに握らせることは全く別の話ですから、ここは間違えないようにしたいところです。先ほども書きましたが、本当に悪い奴らは嘘のなかに幾つかの真実を盛り込み、さも正しいことをしているかのように洗脳してくるので気をつけなければいけません。
まぁこの話を進めると止まらなくなるし映画の内容から完全に逸脱してしまうのでやめときます(笑)。
いよいよ歯止めが効かなくなる
さて、先ほども触れたスローガンが書かれた看板ですが、血液不足がいよいよ危機レベルとなり、各地で多くのヴァンパイアがサブサイダー化し軍隊による制圧が行われるようになった後半では
NOW WHAT?
とスプレーで落書きされていました。
これからどうするんだ?
と、投げやりかつ責任の押し付けのような叫びとなっていて、この辺りも現実世界とダブって見えます。
とにかくただ文句を言う。反対する。
解決策なんて知らねぇ。いいから早くしろ。
これで世の中が変わるなら誰も苦労はしません。
もちろん、だからといって支配者たちの言うことに大人しく従っていればいい、ということではありませんのでケースバイケースなのでしょうけど。
解決策が見つかっても……
1匹のコウモリから蔓延したとされるウィルス(?)によって人間がヴァンパイアとなった世界で、ほとんど不死の存在となった彼らヴァンパイアの生命線である人間が絶滅の危機に瀕しているなか、その解決策とされていたのが以下のようなことでした。
・もっと人間を捕獲することに力をいれる(ヴァンパイア側:タカ派)
・人間を飼育する環境をもっと整える(ヴァンパイア側:タカ派)
・代用血液を開発する(ヴァンパイア側:ハト派/※ただし目的は利権)
・ヴァンパイアから人間に戻すという根本的な解決を試みる(人間側)
製薬会社CEOのチャールズの発言からもわかるように、代用血液を開発することで食料問題を解決するというのは一見人道的に正しいことをしているようで、その本質は食料問題を解決させると同時に得られる利権が目的であり、人間を捕まえて血を飲むこと自体を辞めるというものではありませんでした。結局全ては利権、富と権力なのですね…。
またヴァンパイアから人間に戻るため方法は2つ存在しますが、ひとつは死の危険を伴うショック療法的なもので、あとのひとつは「人間に戻った元ヴァンパイアの血を飲む」という、今まさに世界中で行われているアレを思わせるものでした。
始まりが1匹のコウモリであったということ
“病気”を治すのは抗体を注入すること
うぅむ……どこかで聞いたような話ですね。まぁ現実世界でのコウモリ起源説は嘘なんでしょうけど。
「人間に戻った元ヴァンパイアの血を飲む」というヴァンパイアを人間に戻す2つ目の方法が見つかったことで、今作がもしご都合主義のパニックムービーであったならば、オセロで負ける寸前の状態から一気に裏から表へひっくり返る一発逆転の展開となってエンディングに向かうところなのでしょうが、どうもそういう気配はないようで、それどころかむしろ
このまま何もしなくても、またはその方法を試みたとしても、どちらにしても地獄が見える……
そんな展開が待っていることを匂わせるエンディングでした。
現時点でヴァンパイアたちは飢えが頂点に達して理性を保つのが難しい状態(そして時間を追うごとにそれは酷くなる)であり、人間を見つけたらゾンビの如く襲いかかって殺してしまう状態。
そして元ヴァンパイアの血を飲んで人間に戻った者たちも、その御馳走にありつけなかった他のヴァンパイアたちにあっという間に襲われ、同じように身体を引きちぎられて殺される──
とにかく数の差が圧倒的すぎる……
というか世界のほとんどはヴァンパイアなので、この地獄絵図のような流れは延々続くものと思われます。
①元ヴァンパイアの人間を殺させないようにして、ヴァンパイアにその血を飲ませる
↓
②人間に戻った彼らが他のヴァンパイアに襲われないように隔離する
↓
③彼らの血を他のヴァンパイアに提供していく
↓
以降、②から③の行程を延々と繰り返す
言うだけなら簡単ですが、これは殆ど無理ゲーでしょうね。。
支配者層と軍人のヴァンパイアたちが飢えておらず、統制がきく状態であれば被害は少なくて済むのかもしれませんが、(人間となって縛り付けられている)雇い主であるボスに向かって軍人たちが一斉に襲いかかるあの様子、そして(同じく人間となって現れた)軍人仲間のフランキーを取り囲み、やはり襲いかかってしまったあの様子を見る限り、人間化へのプロセスは絶滅と紙一重であることが想像できます。
「夜明け」とは
映画のタイトル『デイブレイカー』(原題:Daybreakers)は「夜明け」という意味の「Daybreak」に“er”がついてさらに複数形となっています。
これはライオネル(=エルビス)やエドワードのように、太陽の光の下で生きる人間に戻った者たちのことを指す直接的な意味のものなのか、闇の中でしか生きられないヴァンパイアが支配する世界に夜明けをもたらす存在となる“元ヴァンパイア”の彼らのことを指しているのか、はたまたジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』の原題『Dawn of the Dead(死者の夜明け)』のように“終わりの始まり”を意味するようなものなのか、受け取る人によって解釈は変わってきそうな気がします。(タイトルの意味の公式な見解は分かりませんので個人的な感想です)
さてさて、一昨年の終わり頃にどっかの国のコウモリから始まったとされるアレのせいで、世界は大きく変わってしまいました。(コウモリによる自然発生、という起源説については嘘であるという証拠が次々と出てきていますがまだ認めませんね。まぁ謝ったら負けどころの話じゃないですもんね)
これを仕掛けている側は、
どういった情報を広め、どんな感情を抱くように世論を操作すれば人々が自分たちの思い通りの行動を起こすのか──
を熟知していますから、多少の躓きはあったとしても今のところは計画通りに進んでいるのでしょう。
今作のようなヴァンパイアの世界に変わっていったときも、きっと全世界で一斉に事が進んでものの数日とか数週間で人間のほとんどがヴァンパイア化したわけではないのだろう、と私は予想します。
もちろん大きな混乱と惨劇、戦争のような状態が続いたりしたのでしょうけど、エドワードがヴァンパイアになったいきさつやチャールズ親子の話であったり、また街と社会に秩序があって人間が作ったインフラもちゃんと残されているのを見る限り、世界規模での変化の割にはある程度秩序だった移行だったのではないかと推測されます。(もちろん人々がヴァンパイア化してから年月が経っているから社会が再構築されているというのもありますが)
とにかく、世界中が『ワールド・ウォーZ』のエルサレムみたいな状態になっていたら世界に秩序なんてなくなってたんじゃないか、と思うのです。
いま現実世界で政府やメディア、ビッグテックたちが一体となって押し進めていることが、この先の私たちの世界をどう変えてゆくことになるのか──
意図的に広められた不安や恐怖に惑わされず、物事を冷静に見て自分で考えないといけない時代にもう既に入っていることだけは確かです。
たとえばこんなことがもう始まっています。
はじめは「そんなのおかしいだろ」と多くの人が普通に思えたことも、世論の誘導と「これをしなければこうなりますよ」という恐怖を吹き込まれることで人々はまず何かを受け入れます。
そしてまた何かを受け入れ、偽の安心と引き換えにお上の言うことに次々と従っていき、気づいたときにはもう抵抗することができないシステムになっていて二度と元には戻れなくなる──
そんなことが起こってからでは遅いのです。
世の中には何でもかんでも「陰謀論だー」「デマだー」とか言って論破したつもりでいる方がたくさんおられます。
そういう方々は自分のことを、
であると考えておられることと思います。ここには右も左も関係なく、どちらの側にもこういう方々は存在するのを知っています。
ですが残念なことですが、少なくとも昨年からのアレの件では、仕掛けている連中はあなた方のことを
何の命令もご褒美も出してないのに勝手に自分たちの味方をして働いてくれる御目出度い存在
だと思っていますよ。本人は正しいことをしているつもりが実はまるっきり反対のことをしていて悪いやつらに加担していた──ということにそろそろ気付いたほうがよいのではないでしょうか。
『ダイ・ハード』でもそういうやつが出てきましたよね。ナカトミ・ビルで働いてるらしいラリってたあいつですよ。
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