キアヌ・リーブス主演の映画には『マトリックス』『ジョン・ウィック』『ビルとテッドの~』など、シリーズ化されている作品が多くありますが、この『コンスタンティン』は多くのファンに続編を熱望されながらも未だにそれが実現していない作品で、魅力的なダークヒーローっぷりも相まってカルト的人気を博しています。
単独主人公のドラマ版『コンスタンティン』をはじめ、DCのドラマシリーズにはマット・ライアンによるジョン・コンスタンティンが現在も出演しているようなので(ドラマ版『コンスタンティン』は9話くらいまで見ましたが嫌いじゃないです)、キアヌ主演での続編っていうのはとりあえず今の時点では難しそうです。
っていうか超楽しみなことに『マトリックス』の新作と『ジョン・ウィック』の続編がモロ被りしているようですし、スケジュール的にも今のタイミングではないのかも。。
とはいえ、こういった映画は時代が求めれば必然的に世に出てくるタイプのものだと思っているので、いろいろと良くないことが続いて不穏な空気が漂っている感のある現在ですから、いつ動き出しても不思議ではないのかなと勝手に考えています。
ちょっと抽象的な言い方になりましたが、今度公開される『マトリックス』の新作は、以前のシリーズを見てもピンとこなかった人たち、そして今のこの時代でもまだ全く目覚めようとしない人たちへ「この世の本当の姿とは何か」を改めて教えてくれるガイド的役割を持っている映画になるのではと、個人的には予想しています。
この『コンスタンティン』はキリスト教の思想や世界観がベースとなっているため、だいぶそちら方面に偏ってはいますが、それでも宗教を超えた真理のようなものを見ることができます。
もし続編があるとしたら、それは世の中がそういった真理に今一度触れなければならないときなのかもしれません。
『エンド・オブ・デイズ』との類似点
1999年公開のアーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画『エンド・オブ・デイズ』も、地獄から悪魔がこの地上の世界にやってくるのを阻止する戦いを描いた作品で、こちらも『コンスタンティン』同様、日本でも大人気のスター俳優が主演を務める「人間vs悪魔」モノの作品として非常に面白い映画でしたが、この両作品にはけっこう類似・共通する点が多く、なかなか興味深いものがあります。
簡単に並べてみるとこんな感じ。
「自己犠牲」
主人公の自己犠牲により悪魔がこの世に出現して支配することを阻止する。
※ただし『コンスタンティン』のほうは自己犠牲で救ったのはイザベルの魂であり、世界の終末を止めたのはジョンではない
「媒介となる存在」
悪魔がこの世へやってくるには媒介となる人間が必要で、それは計画されてこの世に生を受けた者であったり、または特別な霊力を持つ者が選ばれる。そしてどちらの場合も若い女性である。今作の場合は後者。
「キリスト教由来」
当然といえば当然ですが、基本的な世界観はキリスト教的思想の「神と悪魔」「天国と地獄」そしてその中間に位置する「人間、人間界」がベースとなっている。
「相棒・仲間の存在と喪失」
どちらも一緒に戦ってくれる仲間や相棒がおり、重要な役割を果たすも悪魔の犠牲となってしまう。
「主人公のイニシャル」
主人公のイニシャルはどちらも「J・C」で、イエス・キリストを連想させるものとなっている。
ジーザス・クライスト=Jesus Christ
ジョン・コンスタンティン=John Constantine
ジェリコ・ケイン=Jericho Cane
「ヒロインとの関係」
どちらの作品も「選ばれし者」である女性を命懸けで助け、彼女とそして世界を救うことに成功しますが、その女性と恋愛関係にはならない。
※ただし『コンスタンティン』のほうはその後に可能性を含ませるような終わり方となっている
「自己犠牲」ということで言えば『マトリックス レボリューションズ』のネオもやはり自己犠牲によってザイオンと人類を救った男でしたね。
あと『エンド・オブ・デイズ』と異なっている部分としては、DCコミックのキャラクターということもあってか、テイスト的に『コンスタンティン』のほうはハーフブリードという存在や悪魔祓いに使用するアイテムなど、世界観がヒーローもの映画のそれになっているように思われました。
また『コンスタンティン』はタイトル通りジョン・コンスタンティンが物語のメインでしたが『エンド・オブ・デイズ』はジェリコはあくまでも主人公の男という位置づけで、特殊な能力を持ったヒーローというわけではありませんでした。
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