【ご冥福をお祈りします/安らかにお眠りください】かんたん! スペイン語の基本会話 No.101【お悔やみ】

SPANISH

その101 「ご冥福をお祈りします/安らかにお眠りください」

 

Que en paz descanse.

(Q.E.P.D)

ケ エン パス デスカンセ

(ご冥福をお祈りします/安らかにお眠りください)

 

11月25日にディエゴ・マラドーナ氏が亡くなりました。享年60歳。

様々な要因から、決して健康体とはいえないだろうことは周知の事実だったとは思います。ですが以前にも危篤状態に陥ったこともありつつも、何だかんだで元気そうに思われたので今回の訃報はあまりにも突然で全く実感が湧きませんでした。

中南米をはじめ、同じ言語を話すスペインなどでも非常に大きく報じられ(仕込みではない)本物の悲しみの涙にくれる人々の姿に、氏の存在がどれほどのものであったかを改めて思い知らされました。

母国アルゼンチンでは大統領官邸(カサ・ロサダ/Casa Rosada)に設置された礼拝堂には、お別れを告げるため多くの人が訪れており、その様子がYouTubeでライブ中継されていました。こちらがその動画です(9時間近くあります)。

DIRECTO MARADONA I Argentina celebra el velatorio de Maradona en la Casa Rosada, en directo

南米の人々にとってフットボールとはどのような意味を持つものなのかについて、ここで説明できるものではありませんが(高度経済成長期以降の日本という国に生まれ育った日本人の自分が軽く言えるものではないように思います)圧倒的なパフォーマンスで1986年W杯を優勝に導いた母国の英雄は、その後いかに醜聞にまみれた人生を送ったとしても、その栄光と輝きは彼らにとって永遠なのでしょう。

アルゼンチンは1978年に母国で開催されたW杯でも優勝していますが、このとき国内で起こっていた恐ろしい出来事を鑑みると、決して国民総出で喜べるような状況ではなかったようですし、マリオ・ケンペスというスターの存在はあってもマラドーナほどのカリスマ性をもったスーパースターはいませんでした。そういう意味でも86年の優勝は本当に特別なものがあったのではないでしょうか。

 

というわけで今回のフレーズについてですが、この「Que en paz descanse.」(ケ エン パス デスカンセ)「ご冥福をお祈りします」とか「安らかにお眠りください」という意味で、上にも書いているように「Q.E.P.D」と略して書かれたりもします。

英語で「安らかに眠れ」という意味で使われる「Rest in peace.」が「R.I.P」と略されるのと同じですね。ちなみにこの「Rest in peace.」にあたるスペイン語は

 

Descanse en paz.

デスカンセ エン パス

 

となります。「Que en paz descanse.」のほうがよりフォーマルというか丁寧なフレーズなんでしょうかね。幸いなことに直接このスペイン語のフレーズを使う機会は今までなかったので確証はありませんが…。

 

ちなみに日常会話での「おやすみなさい」

 

Que descanse.

ケ デスカンセ

 

となりますが、「こんばんは」という挨拶で使われる

 

Buenas noches.

ブエナス・ノーチェス

 

も、「おやすみなさい」という意味で使われます。

「Buenas noches, que descanse.」(ブエナス・ノーチェス、ケ デスカンセ)とセットで使うと「おやすみなさい、ゆっくり休んでね」というような意味合いになるようですので、私はセットで言うようにしています。

「descanse」(デスカンセ)は「休む」「休息する」「眠る」「永眠する」という意味の動詞「descansar」(デスカンサール)の接続法現在三人称単数形(一人称も同じですが)で「en paz」(エン パス)は英語の「in peace」と同じ意味になるので、「Descanse en paz.」と「Rest in peace.」はまるっきり同じ意味の単語3つからなる同じ意味のフレーズということになります。

 

 

海外のフットボールが好きな知人・友人に「(自分にとっての)最高のプレーヤーは誰か」という質問をよくするのですが、おおよそ数名に絞られるようです。

選ぶ基準は人それぞれですが、だいたいはこんな要素を元に決めてもらいます。文字にするとえらく簡単ですね(笑)。

能力的にとにかく傑出・人間離れしていて、控えめに言って「天才」「バケモノ」であること

あまりに凄過ぎて笑ってしまうレベル

全盛期の期間がどれくらいあったかは不問

そもそもバケモノ級の天才の中からさらに頂点を選ぶというものなので、案外悩ましい質問だったりします。

 

私の場合はブラジルのロナウド一択ですが、かといって他の人がC・ロナウドメッシジダン、そしてもちろんマラドーナといった人たちを選んでも全く不思議には思いませんし、それぞれに納得できます。単に自分にとって最も「特別」だと思う選手が「“怪物”のほうのロナウド」だというだけの話です。

C・ロナウドはその才能に加え、恐ろしいまでのストイックさがあの万能さと全盛期の長さを生んでいることを考慮すると、この点に関しては他の選手を圧倒するものがありますし、全盛期のメッシの凄さは「怪物」ロナウドに通ずるものがあって、個人的に次点を選ぶならメッシかもしれないなぁ…と思っています。

で、それらの選手とマラドーナを比べてみた場合、マラドーナは確かに凄いし天才だしバケモノだと思うけど、でもやはり今よりはフットボールがまだ洗練・進化していない時代の選手だから、今の時代に現役だったらそこまでスペシャルな選手ではなかったのかも……

 

という考えがよぎったこともかつてはありました。

 

ですがたまたまひと月ほど前に、1982年のW杯でマラドーナがどんなタックルを受け続けていたのかが分かる動画を見て、そういった考えは起こらなくなりました。

私は1982年のW杯が最初に見た大会なのですが、それでも当時小学生でしたのでほとんどは結果を雑誌で読んだのとダイジェストの映像を多少見ただけで、本格的に試合を見たのは86年大会からです。

86年大会の試合は何度も何度も見たので、マラドーナのプレーや相手選手のタックルの激しさはよく覚えていますが、82年大会については今回初めてその実態を知ったのでした。

こちらがその動画です。

Diego Maradona – World Cup 1982

正直、絶句しました。。。

これほどまでのえぐいタックルを浴びせ続けられていたのか、と…。

 

今のレギュレーションだったら一発退場だけじゃ済まないようなものばかりです。よくここまでされて身体が壊れなかったなと……

とにかくタックルが深いし、完全に削りにきていて見ているだけでも寒気がしてきます。マラドーナはブラジル戦で味方が受けたファールに激高して蹴りを入れるという報復行為で退場処分となり、試合に敗れてアルゼンチンはW杯を去りましたが、毎回あれほどのえぐい削られ方をされていたらそらキレるわ、と。

マラドーナのこのときの行為は当然のように非難され、敗退の原因を作ったとして槍玉に挙げられましたが、この動画を見てしまうとマラドーナを責めることは出来ないように思えてきます。。この動画はぜひコメント欄も読んでいただきたいのですが、海外の人たちも現在のフットボールと比べていかにこれが異常なことか、ちゃんと認識しているのが分かります。あ、もちろん私は自動翻訳にして読んでいます(笑)。

余談ですが、マラドーナが退場処分となって敗退した82年大会のアルゼンチンは、86年大会ではフォークランド紛争の当事国同士という政治的因縁もあるイングランドとの試合で、マラドーナの例の「神の手」ゴール&伝説の5人抜きゴールで勝利します。
この「スター選手の不用意な報復行為による一発退場とチームの敗退」→「次大会で本人がその汚名を返上」という流れは、のちに98年大会のアルゼンチン対イングランドの試合で「ベッカムの一発退場&イングランドの敗退」→「次の02年大会で活躍しその汚名を返上」という形となって、かつての因縁の相手に引き継がれたのも興味深いところです。

さらに2週間ほど前には、W杯のほか、クラブでの試合でもどんなタックルを受けていたのかがわかるダイジェスト動画がUPされていました。これもコメント欄必読です。

The Only Way To Stop Diego Armando Maradona

この2つの動画を見るだけでも、マラドーナに対する印象は少しは変わるはず…。麻薬関連のこと以外にもその行動・発言にはいろいろと問題があったのは事実ですが、

現在のスーパースターたちがマラドーナと同じ時代に放り込まれたら、はたして同じように輝きを放つことが出来るのか──

または

マラドーナが現在のスーパースターたちのように整った環境、しっかり管理されたフィジカルコンディション、厳しいジャッジに守られたゲームの中でプレーしていたらどうなっていたか──

ということを考えると、やはりマラドーナは世界最高のプレーヤー(のひとり=選ぶ基準は人それぞれなので)であったことは疑いようのない事実でしょう。

貧しい家庭に生まれ、ボカ・ジュニオルスというアルゼンチンを代表するクラブから世界に羽ばたき、プレーヤーとして成功し、さらにW杯で優勝して母国の英雄となった──というサクセスストーリーはアルゼンチン人、南米人の心に響くものが確実にあるのでしょうし、その点でいえばメッシはマラドーナとは違った人生を送ってきた選手と言えます。

「貧困の中からフットボールによって成功を摑み、ボカ・ジュニオルスでスターになりヨーロッパへ──」というコースで考えるとカルロス・テベスのほうがマラドーナが辿った道に近いものがありますね。

テベスといえば、少年時代に危険なスラム街で日々やっていたフットボールは相当ヤバいものだったらしく、たしかこの人はプレミア時代だかセリエA時代だかに

「ここでの相手選手のタックルはたしかに激しいけども、少年時代にやってたストリートサッカーに比べたらどうってことない」

みたいなことを言っていたような気が(笑)。ブラジルの選手にもこういう境遇の人は多いようですが、南米のスラム街から這い上がってきた選手はやっぱり凄いな、と……。そしてそんな凄い人たちのさらに頂点だったのがディエゴ・アルマンド・マラドーナであった、のでしょうね。

 

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表記について

画像の中の文字で、黄色い箇所やアクセント記号付きの文字(é、áなど)が強く発音するところです。

…が、相手への問いかけだったり文脈の流れ、強調の具合などのニュアンスによって変わってきたりしますので、必ずしもこの通りとは限りません。

さらにこのシリーズを作っていて、少しずつその辺が統一されなくなってきましたので(笑)、イントネーションの強弱ポイントにつきましてはあくまで参考程度として見ていただけると嬉しいです。

 

 

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