その32 「はい、すぐ近くにひとつあります」
Sí, hay uno muy cerca.
シ、 アイ ウノ ムイ セルカ
(はい、すぐ近くにひとつあります)
前回のNo.31で「この辺りに銀行はありますか?」と質問するフレーズを取り上げましたが、今回はそれに対する回答例を挙げていきます。
「はい、すぐ近くにひとつあります」
という場合ですが、これまでに紹介したフレーズに出てこない単語は最後の「cerca(セルカ)」のみとなります。
「cerca(セルカ)」は「近くに」とか「近くで」という意味の副詞です。それ以外も分解すると簡単で、
「はい、」は「Sí,」、「すぐ」は「muy」(このmuyは「とても」というような意味ですので、この場合では「すごく=すぐ」というニュアンスになりますね。分かりづらければ「めっちゃ」で代用すれば同じだとご理解できるかと…笑)、「ひとつ」は「uno」、そして「ある」が前回紹介した「hay」です。
他に「はい、この辺りに3つあります」と言いたい場合は
Sí, hay tres bancos por aquí.
シ、 アイ トレス バンコス ポル アキ
となりますが、数なんて覚えなくても「three」と英語でちゃんぽんしつつ、指を3本立てればいいだけですから難しいことはありません。
さらに質問された時点で「銀行」「この辺り」と限定されているので、必ずしもそれを繰り返す必要はありませんから
Sí, hay tres.
シ、 アイ トレス
だけで十分です。
また、「いいえ」で答える場合は次のようになります。
No, no hay por aquí.
ノ、 ノ アイ ポル アキ
(いいえ、この辺りにはありません)
「no」が2回出てきますが、とくに難しいことではありません。
最初の「No,」が「いいえ」のnoで、次の「no」は動詞の否定(この場合は「ある」の否定である「ありません」)としてのnoです。英語だと動詞を否定する副詞は「not」になりますが、スペイン語ではどちらも「no」となります。
まぁ、ぶっきらぼうであることを気にしなければ「No」だけで通じるわけですが、それを言ってしまうと身もふたもないですからね(笑)。
先ほども書きましたが、数字は覚えなくても英語とのちゃんぽんなどで十分伝わるでしょうが、1〜10くらいは覚えておいて損はないと思いますのでここで覚えてしまいましょう。
1 uno ウノ
2 dos ドス
3 tres トレス
4 cuatro クアトロ
5 cinco シンコ
6 seis セイス
7 siete シエテ
8 ocho オチョ
9 nueve ヌエベ
10 diez ディエス
U2の『Vertigo』という曲の冒頭でVoのボノが
「Uno, dos, tres, catorce!」
とカウントしているのですが、この「catorce(カトルセ)」は「14」のことなので「なぜそこで14?」ということがいろいろと議論になっていたようです。
私は単なるジョークというか言葉の響きのノリで遊んでみたとか、そこまで深い意味はないものと考えていたのですが、やはりそこはU2ということで「いや、本当は深い意味があるんだ」みたいな考察もされているようです。興味があるかたはググってみてくださいね。
ところで、日本車の名前にやたらスペイン語が多いのは、発音が日本語に近くて尚且つ英語ほど浸透していないので、その単語に固定されたイメージがあまりついていないからなのではと個人的に考えています。
例えば『ドミンゴ』は「日曜日」という意味ですが、もしこれが『サンデー』という車名だったとしたら「えっ、日曜日って名前なの?」と、やや安っぽいイメージを持たれてしまいそうな気がします。
この「車の名前ネタ」は他にもたくさんあるので、また今度書いてみるかもしれません。
画像の中の文字で、黄色い箇所やアクセント記号付きの文字(é、áなど)が強く発音するところです。
…が、相手への問いかけだったり文脈の流れ、強調の具合などのニュアンスによって変わってきたりしますので、必ずしもこの通りとは限りません。
さらにこのシリーズを作っていて、少しずつその辺が統一されなくなってきましたので(笑)、イントネーションの強弱ポイントにつきましてはあくまで参考程度として見ていただけると嬉しいです。
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