映画『シング・ストリート 未来へのうた』【ジョン・カーニー監督:音楽3部作③】──“すべての兄弟たちに捧ぐ”

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兄からの金言の数々

 

 少し年の離れた兄弟で、兄が真面目系ではない場合だと、思春期の弟にとっての兄とは何でも知ってて頼れる存在です。兄貴の聴いてる音楽は学校の友達より先を行っててしかも詳しいし、友達や女の子とのつきあい方なんかのアドバイスも妙に説得力があるように感じたものです。

 

 この映画でも兄ブレンダンのアドバイスはことごとく的確で、また勧める音楽も弟はすぐに影響されていきます。曲作りに影響されるだけでなく、見た目もその都度変わっていき、それが徐々にバンドのメンバーにも伝染していって最後のほうはみんなコスプレ状態での登校となっていました(笑)。個人的にはキュアーを聴いた後のファッション・髪型がお気に入りです。

 

 ブレンダンは自身の現状は省みることなく、弟にあれこれ注文をつけてくるので一歩間違うと「お前が言うな」といった扱いになりかねないところですが(笑)、いちいち的を射たアドバイスは見ているこちらも笑いながら頷きたくなるものばかりでした。

 

 

(他人の曲で口説くなというブレンダンの意見に「でもヘタなんだ」と返すコナーに対し)

 

「セックス・ピストルズが上手か? お前はスティーリー・ダンか」

 

「上手にやろうと思うな。それがロックだ」

 

最高です。全くもってその通り!

 

 

(『The Riddle of The Model』のビデオを見て)

 

「彼女はイケる。全作品に出せ。世界レベルだ」

 

「彼女抜きじゃ奇人の集団だ」

 

奇人の集団w たしかにww

 

でも中学生が始めた素人バンドのMVについて真面目にアドバイスしてくれるブレンダンはやっぱり優しい。

 

 

(ラフィーナの彼が車で流していた曲がジェネシスだったと知り)

 

「敵じゃないな」

 

「フィル・コリンズを聴く男に女はホレない」

 

これもいい言葉ですw ただしフィル・コリンズの娘があんな美人だったりするので、もしこれが現在の物語だったらただの負け惜しみになってしまうかもw

 

 

comment

  1. 伊藤ひさ子 より:

    ありがとうございます〜〜フェイスブックでシェアさせていただきました♪
    ⬇︎ ⬇︎ ⬇︎
    ジョン・カーニー監督の3部作やっと最後のまで観ましたw
    音楽良いね好きなことにかける情熱とか、家族とか、脇役も最高に味があって久しぶりに「映画って、音楽って泣けるぅ」って感動。2を観て「兄に捧ぐ」ってエンドロールが気になって検索したらこのサイトに。めちゃええ批評するやん♪気になる脇役の解説や裏話や個人的な感想もうなずけるとこいっぱいでした。「ジェネシス聞く彼氏は敵じゃない」に吹き出したら同じこと書いてはったし。てことで作品みたあと、この人のサイト必ず読んでね〜〜

    • 伊藤さま

      ありがとうございます〜!
      『はじまりのうた』で割と唐突に「兄に捧ぐ」と出てくるから気になったんですけど『シング・ストリート』を見て、監督にとっていかに兄が大きな存在だったのかが分かって感動しました。
      何より3作通して音楽・映画ともに素晴らしいって相当すごいことだなぁと思いました。
      この映画が好きな方に読んでいただけて嬉しいです。

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